30代アラサー女性におすすめの洋画12選|仕事・恋愛・自分探しに寄り添う映画

30代女性おすすめ洋画
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仕事にも恋にも、人生にも少し迷う年齢。20代の頃とは違う「自分らしさ」を探しはじめた今だからこそ、心に届く映画がある。

ここで紹介するのは、派手なアクションでも壮大なファンタジーでもない、どちらかといえば静かに胸に沁みてくるタイプの12本。キャリアの壁、恋愛と結婚、母との関係、自分だけの居場所探し。30代の入り口に立つ女性たちが抱えるリアルな感情を、どこかの国の誰かがスクリーンの中で生きている。

「あ、これは私の話だ」と思える瞬間が、きっとどこかにあるはず。

目次

プラダを着た悪魔

監督:デヴィッド・フランケル|主演:メリル・ストリープ、アン・ハサウェイ|2006年・アメリカ

プラダを着た悪魔

憧れの世界は、想像よりずっと厳しかった

ジャーナリスト志望のアンディが、ファッション誌の鬼編集長ミランダのアシスタントとして働くことになる。華やかな業界の裏側で、自分を見失いそうになりながらも成長していく物語。

「このままでいいの?」という問いかけは、20代のときに観たのとはまた違った響き方をする。キャリアを積むほどに、ミランダの孤独が見えるようになる。アンディの最後の選択に、20代では気づけなかった重みを感じる人も多いだろう。何度観ても、観るたびに自分の現在地を映し出してくれる映画。

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エターナル・サンシャイン

監督:ミシェル・ゴンドリー|主演:ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット|2004年・アメリカ

エターナル・サンシャイン

忘れたいのに、消したくない記憶がある

恋人クレメンタインが自分の記憶を消したと知ったジョエルは、自分も彼女の記憶を消す施術を受ける。しかし消えていく記憶の中で、彼は気づく。この想い出を本当は手放したくないのだと。

恋愛映画でありながら、SF的な設定を通して「記憶」と「感情」の本質に触れてくる。楽しかった日々も、傷ついた夜も、全部含めてその人との時間だった。過去の恋を美化するでも否定するでもなく、ただまるごと抱きしめるような優しさがある。終わった恋のある人に、そっと差し出したい一本。

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

監督:グレタ・ガーウィグ|主演:シアーシャ・ローナン、フローレンス・ピュー|2019年・アメリカ

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

「自分の物語」を書くと決めた女性の話

南北戦争時代のアメリカ。作家を目指すジョーを中心に、四姉妹それぞれの選択と成長を描く。グレタ・ガーウィグ監督が時間軸を交錯させ、古典に新しい命を吹き込んだ。

結婚か、仕事か、という二項対立ではない。この映画が描くのは「自分で選ぶ」ということそのものの尊さだ。姉妹たちがそれぞれに違う道を歩む姿は、誰かと比べて焦りがちなアラサー世代の心をほどいてくれる。第92回アカデミー賞で衣装デザイン賞を受賞した美しい映像も見どころ。

レディ・バード

監督:グレタ・ガーウィグ|主演:シアーシャ・ローナン、ローリー・メトカーフ|2017年・アメリカ

レディ・バード

お母さんが嫌いなんじゃない、ただ遠くに行きたかっただけ

カリフォルニアの退屈な地元で暮らす高校生クリスティンは、自らを「レディ・バード」と名乗り、ニューヨークでの新生活を夢見ている。母との激しいぶつかり合いの中で、卒業までの1年間を駆け抜ける。

10代の物語なのに、30代の胸に刺さる。母と喧嘩して、でも結局は母の言葉が正しくて、それを認めたくなくて。あのもどかしさを、大人になった今だからこそ受け止められる。ラスト数分の、言葉にならない感情の波に飲まれてほしい。

ブルックリン

監督:ジョン・クローリー|主演:シアーシャ・ローナン|2015年・アイルランド・イギリス・カナダ合作

ブルックリン

ふたつの場所に、ふたつの自分がいる

1950年代、アイルランドからニューヨークへ渡った若い女性エイリシュ。新しい土地で少しずつ居場所を見つけていくが、故郷の事情で帰国することに。ふたつの場所の間で、彼女は人生を左右する選択を迫られる。

転職、引っ越し、結婚。30代は「どこで、誰と、どう生きるか」を何度も問われる年代だ。エイリシュの迷いは、そのまま私たちの迷いと重なる。派手な展開はないけれど、一つひとつの選択に込められた重さが、観終わった後にじわじわと効いてくる。

(500)日のサマー

監督:マーク・ウェブ|主演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ズーイー・デシャネル|2009年・アメリカ

(500)日のサマー

「運命の恋」を信じる男と、信じない女

グリーティングカード会社で働く、建築家志望のトムは、同僚のサマーに一目惚れする。500日間の恋の記録が時系列をシャッフルして描かれるが、冒頭で告げられるのは「これはラブストーリーではない」という一文。

20代で観ると「サマーってひどい」と思い、30代で観ると「トム、それは恋に恋してるだけだよ」と思う。同じ映画なのに、年齢を重ねるごとに見え方が変わる不思議な作品。恋愛の「理想」と「現実」のあいだにある残酷さとおかしさを、ポップに描ききっている。

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わたしに会うまでの1600キロ

監督:ジャン=マルク・ヴァレ|主演:リース・ウィザースプーン、ローラ・ダーン|2014年・アメリカ

わたしに会うまでの1600キロ

一歩ずつ歩いた先に、自分がいた

母の死をきっかけに人生が崩れたシェリルは、アメリカ西海岸を縦断するパシフィック・クレスト・トレイル1600キロを一人で歩く旅に出る。実在の女性シェリル・ストレイドの自叙伝を映画化した実話ベースの物語。

ハイキング経験もほぼゼロ、荷物は重すぎて立ち上がれない。何度も「バカなことをした」と後悔する。でも歩き続ける。その泥臭さが、どんな名セリフよりも力をくれる。人生を立て直したいと思ったとき、必要なのは正解じゃなくて一歩目の勇気なのだと気づかせてくれる。アカデミー賞で主演女優賞・助演女優賞の2部門にノミネートされた。

はじまりのうた

監督:ジョン・カーニー|主演:キーラ・ナイトレイ、マーク・ラファロ|2013年・アメリカ

はじまりのうた BEGIN AGAIN

失恋と失業のどん底で鳴りだした音楽

恋人に裏切られたシンガーソングライターのグレタと、落ちぶれた音楽プロデューサーのダン。偶然の出会いから、ニューヨークの路地裏やビルの屋上でゲリラレコーディングを始める。

二人のあいだにあるのは恋愛感情ではなく、「音楽」という共通言語。それがいい。傷ついた大人同士が恋に逃げず、創作を通じて再生していく姿に、静かな勇気をもらえる。劇中歌がとにかく素晴らしく、観終わった後にイヤホンで街を歩きたくなる映画。

フランシス・ハ

監督:ノア・バームバック|主演:グレタ・ガーウィグ|2012年・アメリカ

フランシス・ハ

27歳、夢も定職も恋人もない。でも走る。

ニューヨークでダンサーを目指すフランシスは27歳。親友とのルームシェアが解消され、定職もなく、居場所を転々とする日々。モノクロの映像で綴られる、不器用で愛おしい青春の終わりの物語。

何者にもなれていない焦りと、それでも好きなことを手放せない頑固さ。フランシスのどうしようもなさに、観ている自分を重ねてしまう。デヴィッド・ボウイの「Modern Love」に乗せてフランシスが街を駆け抜けるシーンは、人生の不確かさを丸ごと肯定してくれるような名場面。

燃ゆる女の肖像

監督:セリーヌ・シアマ|主演:ノエミ・メルラン、アデル・エネル|2019年・フランス

燃ゆる女の肖像

視線だけで伝わる愛がある

18世紀フランス。画家のマリアンヌは、望まぬ結婚を控える令嬢エロイーズの肖像画を描くため、孤島に渡る。本人に気づかれずに描くはずだった絵が、二人の距離を少しずつ変えていく。

台詞は少ない。音楽もほとんどない。なのに、二人が見つめ合う視線だけで胸が締めつけられる。この映画が描くのは恋愛の甘さではなく、「いつか終わると知りながら、それでも今この瞬間を選ぶ」という覚悟。ラストシーンの長回しは、一度観たら忘れられない。

パターソン

監督:ジム・ジャームッシュ|主演:アダム・ドライバー|2016年・アメリカ

パターソン

何も起きない7日間が、こんなに美しい

ニュージャージー州パターソンに住むバス運転手のパターソン。毎朝同じ時間に起き、バスを運転し、昼休みに詩を書き、夜に犬の散歩をする。そんな7日間の繰り返しを、ただ静かに追いかける映画。

ドラマチックなことは何も起きない。でも、毎日はちゃんと違っている。バスで聞こえる乗客の会話、マッチ箱のデザイン、妻が焼いたカップケーキ。日常の中に詩を見つけるパターソンの目線が、忙しさの中で見失いがちな「生活の手触り」を思い出させてくれる。

ロスト・イン・トランスレーション

監督:ソフィア・コッポラ|主演:ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン|2003年・アメリカ

ロスト・イン・トランスレーション

異国の夜、言葉にならない孤独がつながる

CM撮影で東京を訪れた中年俳優ボブと、夫の仕事に同行して来日した若い女性シャーロット。眠れない夜のホテルのバーで出会った二人は、言葉にできない寂しさを共有しはじめる。

恋愛とも友情とも言い切れない、名前のつけられない関係。それがこの映画の核にある。30代になると、人間関係をきれいにカテゴライズできないことが増える。その曖昧さを曖昧なまま肯定してくれる映画は、実はそう多くない。深夜の東京のネオンが、ふたりの孤独を優しく照らしている。


12本の映画を紹介してきたけれど、ここに挙げた作品に共通しているのは「答えを教えてくれる映画」ではないということ。迷っている人、立ち止まっている人、自分を見失いかけている人。その隣にそっと座って、一緒に黙っていてくれるような映画ばかりだ。

30代の入り口は、思っていたより静かで、思っていたよりずっと深い。だからこそ、2時間の映画が思いがけず人生の羅針盤になることがある。

気になった1本があったら、今夜の予定をあけてみてほしい。

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