犬好きに読んでほしい漫画12選|バトル・日常・保護までわんこたちの世界を徹底紹介

犬好きに読んでほしい漫画
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※小説やコミックの発売巻数や既刊などの情報は記事が書かれた当時のものとなります。

犬が好きだ。

散歩で嬉しそうに歩く姿、帰宅した飼い主に全力で駆け寄るあの瞬間、何も言わずにそっと隣にいてくれるあの温かさ。わんこと暮らす日々には、言葉にならない幸せがたくさん詰まっている。

でも、わんちゃんたちとの物語は「かわいい」だけじゃない。笑いもあれば、涙もある。命の重さを突きつけられることもあれば、わんちゃんたちの目を通して人間社会の歪みが見えることもある。

今回は、そんなわんこの物語を描いた漫画を12作品紹介したい。バトルに日常、感動に社会派まで、犬の漫画の世界は思った以上に広くて深い。

目次

銀牙シリーズ

著者: 高橋よしひろ
出版社: 集英社(銀牙 -流れ星 銀- 全18巻)/日本文芸社(銀牙伝説WEED 全60巻 ほか続編多数)

銀牙シリーズ

牙をむき、仲間のために走れ。犬たちの熱き戦国絵巻

秋田の山中で生まれた熊犬・銀が、人食い熊・赤カブトに挑むため、全国の犬たちと仲間を結成していく物語。犬同士の会話が人間の言葉で描かれ、友情、裏切り、犠牲といった骨太なドラマが展開される。

小学館漫画賞を受賞した第1作『流れ星 銀』から、息子ウィードが主人公の『WEED』、さらに孫世代の物語へとシリーズは拡大。累計発行部数は3000万部を超え、北欧でも絶大な人気を誇る。犬漫画の歴史を語るなら、この作品は絶対に外せない。犬がここまでかっこいい漫画は他にない。

いとしのムーコ

著者: みずしな孝之
出版社: 講談社(イブニング)全17巻

いとしのムーコ

こまつさんが はやく いぬになればいいのに

秋田の山あいでガラス工房を営む吹きガラス職人・こまつさんと、彼のことが大好きな愛犬ムーコの日常。ムーコは柴犬の雑種で、見た目はほぼ柴犬。最大の夢は「こまつさんが犬になること」。

ムーコの視点で描かれる世界はどこまでもまっすぐで、飼い主への一途な愛がひたすら眩しい。秋田の四季の美しさも相まって、読んでいるとなんだか心が洗われる。ムーコのつやつやのお鼻が誇らしげに輝くたびに、こっちまで笑顔になってしまう。TVアニメ化もされた人気作。

織田シナモン信長

著者: 目黒川うな
出版社: コアミックス(月刊コミックゼノン)全10巻

織田シナモン信長

第六天魔王、現世ではドッグランの覇者を目指す

本能寺で果てた織田信長が、現代日本で柴犬に転生。しかも武田信玄も伊達政宗も上杉謙信も、みんな近所の犬に転生していた……という設定だけで笑えるが、中身はしっかり歴史ネタを仕込んだコメディ。

前世の記憶と武将のプライドを持ちつつ、お散歩やおやつに一喜一憂するわんこたちのギャップがたまらない。歴史好きなら小ネタにニヤリとし、わんこ好きなら犬種ごとの個性にニヤニヤする。2020年のTVアニメも好評を博した。

犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい

著者: 松本ひで吉
出版社: 講談社(Palcy)既刊8巻・連載中

犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい

天使の犬くんと、魔王の猫さま。そのどっちもが愛おしい

SNSで累計1000万以上の「いいね」を集めた実話エッセイ漫画。天真爛漫でまっすぐな「犬くん」と、凶悪でツンデレな「猫さま」の対比がとにかく秀逸。

犬の記事なのに猫も入ってくるが、これは犬くんの魅力を語る上で外せない作品だ。犬くんのあの全力の愛情表現は、猫さまのクールさと並ぶからこそ際立つ。犬派も猫派も分け隔てなく楽しめるし、どっちも飼いたくなってしまう。2022年に犬くんが旅立ったエピソードは多くの読者の涙を誘った。

柴犬さんのツボ

著者: 影山直美
出版社: 辰巳出版 シリーズ既刊13巻以上

柴犬さんのツボ

無愛想なくせに、なぜこんなにも愛おしいのか

自称「湘南イチの柴犬マニア」であるイラストレーター・影山直美が、4コマ漫画と川柳で描く柴犬ワールド。日本犬専門誌『Shi-Ba(シーバ)』での長期連載作品に描きおろしを加えたシリーズ。

柴犬飼いなら「あるある!」の嵐、飼っていない人には「柴犬ってこんな生き物なのか」という新鮮な発見がある。頑固で、ツンデレで、でも実は甘えん坊。影山家の歴代柴犬たちとの暮らしが綴られていて、わんことの生活のリアルな喜びや切なさが伝わってくる。

世界の終わりに柴犬と

著者: 石原雄
出版社: KADOKAWA(MFC)既刊4巻

世界の終わりに柴犬と

人類が消えた世界で、柴犬はやっぱりマイペースだった

文明が崩壊した無人の世界を、女子高生の「ご主人」と妙に哲学的な柴犬「ハルさん」が旅するフルカラー漫画。Twitterで累計30万リツイートを記録した人気作の書籍化。

終末世界なのに悲壮感がまるでない。ハルさんの理屈っぽいツッコミと、ご主人のクールなボケのやり取りが心地いい。他の犬種や動物、ときには宇宙人まで登場するゆるさが独特の世界観を作っている。描きおろしの「ハルさんとご主人の出会いの物語」は、本編のほのぼのとは違う温かい涙をくれる。

星守る犬

著者: 村上たかし
出版社: 双葉社(漫画アクション)全1巻(続編含め全2巻)

星守る犬

手に入らないものを、それでもじっと見つめ続ける

朽ち果てた車の中で発見された男性と犬の遺体。男性は死後1年、犬は死後わずか3ヶ月。この時間差が意味するものとは――。

文化庁メディア芸術祭推薦作品にも選ばれ、「泣ける本ランキング」1位を獲得した本作。タイトルの「星守る犬」は、手に入らないものを求める人を指す言葉だという。社会から零れ落ちた男と、ただ傍にいることだけを選んだ犬の物語は、読む人の心をじわりと、けれど確かに揺さぶる。2011年には西田敏行主演で映画化もされた。

犬を飼う そして…猫を飼う

著者: 谷口ジロー
出版社: 小学館(ビッグコミック)

犬を飼う そして…猫を飼う

言葉を交わせない犬の死も、人間の死も、同じだ

『孤独のグルメ』でも知られる谷口ジローが、自身の体験をもとに描いた名作。14歳の老犬タムタムが衰えていく日々を、夫婦が静かに見守り、看取る。

劇的な展開はない。ただ、散歩が難しくなり、おもらしをし、立てなくなっていく犬の姿と、それを支える夫婦の日常が淡々と、しかし驚くほど丁寧に描かれる。谷口ジローの繊細な筆致は、ペットと暮らした経験がある人なら胸の奥を容赦なく突いてくる。第37回小学館漫画賞審査員特別賞を受賞した、静かだけれど深い一冊。

ハッピー!

著者: 波間信子
出版社: 講談社(BE・LOVE)全33巻(続編『ハッピー! ハッピー♪』全15巻)

ハッピー!

人の目となり、人の心を照らす。盲導犬の一生を描いた長編

盲導犬ハッピーの誕生から引退までを描いた全33巻の大作。パピーウォーカーのもとで育ち、厳しい訓練を経て盲導犬となり、視覚障害者のパートナーとして働くハッピーの生涯が丁寧に綴られる。

盲導犬の仕事がいかに過酷で、そしていかに尊いものかを知ることができる作品。ハッピーと関わる人々それぞれの事情やドラマも重層的で、単なる「いい話」では終わらない奥行きがある。犬が人のために生きるとはどういうことか、そして人が犬のために何ができるのかを考えさせてくれる。

DOG SIGNAL

著者: みやうち沙矢
出版社: KADOKAWA(BRIDGE COMICS)既刊15巻・連載中

DOG SIGNAL

ダメな犬はいない。トレーニングが必要なのは飼い主だ

優柔不断な青年・佐村未祐が、敏腕ドッグトレーナー・丹羽眞一郎と出会い、自らもドッグトレーナーとして成長していく物語。元トリマーの作者ならではの犬の描写がとにかくリアル。

犬の問題行動には必ず理由がある。吠える、噛む、引っ張る――その一つひとつに向き合い、犬と飼い主の関係を再構築していく過程が丁寧に描かれる。実際にわんこを飼っている人には実用的なヒントが満載だし、飼っていない人にもわんちゃんとの暮らし方の奥深さが伝わる。2023年にTVアニメ化もされた注目作。

しっぽの声

原作: 夏緑 作画: ちくやまきよし 協力: 杉本彩
出版社: 小学館(ビッグコミックオリジナル)全13巻

しっぽの声

声を出せない命の叫びに、人は何ができるのか

繁殖業者、生体展示販売、引き取り屋、殺処分……ペット流通の闇に真正面から切り込む社会派漫画。アニマルシェルターの所長・天原士狼と獣医師・獅子神太一が、動物たちの声なき声のために戦う。

動物愛護活動家でもある女優・杉本彩が協力し、現実のペット産業の問題がリアルに描かれている。読んでいて辛くなる場面も多いが、だからこそ知るべき内容が詰まっている。ペットショップに行く前に、この作品を読んでほしいと思える一冊。

犬部!ボクらのしっぽ戦記

原作: 片野ゆか 漫画: 高倉陽樹
出版社: 小学館(週刊少年サンデー)

犬部!ボクらのしっぽ戦記

「助けたい」の気持ちが動かした、大学生たちのリアル

北里大学の学生たちが結成した動物保護サークル「犬部」の実話をベースにした作品。捨てられた犬や猫の保護活動に奔走する大学生たちの姿が描かれる。

理想と現実のあいだで葛藤しながらも、「目の前の命を救いたい」というシンプルな思いで動く学生たちの姿にグッとくる。動物保護の入り口として読みやすく、若い世代に届けたい作品。2021年には実写映画化もされた。

わんこの物語は、人の物語でもある

12作品を紹介してきて改めて思うのは、犬漫画の幅の広さだ。

銀牙のように犬が主役のバトルアクションがあれば、DOG SIGNALのように犬と人の関係を丁寧に紐解くお仕事ものもある。星守る犬のように静かに泣かせてくる作品もあれば、織田シナモン信長のように声を出して笑える作品もある。

でも、どの作品にも共通しているのは「犬と人が一緒にいること」の意味を描いているということだ。犬は言葉を話さない。けれど、言葉がなくても伝わるものがあると教えてくれる。

気になった作品があれば、ぜひ手にとってみてほしい。きっと、あなたの「わんことの物語」が一つ増えるはずだから。

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