【2006年度】まだ間に合う!2024年以降に始まった「今から追いかけたい」話題の連載マンガ12選

2024年以降に始まった 話題のマンガ
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※小説やコミックの発売巻数や既刊などの情報は記事が書かれた当時のものとなります。

新しい物語と出会うのは、何歳になってもワクワクする。とくにマンガは、連載が始まって間もない頃から追いかけると、巻が積み重なっていく喜びをそのまま自分の時間として味わえる。完結を見届ける満足とは違う、伴走する楽しさがある。

ここで紹介するのは、2024年から2025年にかけて連載が始まり、現在も続いている話題作12作品。少年誌、青年誌、Webマンガまで横断して、いま追いかけはじめても遅くないラインナップを集めた。「次にくるマンガ大賞」「このマンガがすごい!」「マンガ大賞」といった主要な賞でも高評価を獲得している勢いある作品から、知る人ぞ知る隠れた良作まで幅広く取り揃えた。1巻からじっくり追える楽しさを、ぜひ味わってほしい。

目次

魔男のイチ

原作:西修/作画:宇佐崎しろ/集英社『週刊少年ジャンプ』2024年連載開始

魔男のイチ

魔法そのものを狩るという、まったく新しいファンタジー

魔法が「生き物」として存在する世界。困難な試練を乗り越えて魔法を習得するハンターたちは「魔女」と呼ばれ、その世界の常識では魔法を扱えるのは女性のみだった。辺境の山奥で狩人として暮らしていた少年・イチは、ひょんなことから王の魔法と最強の魔女が激闘する場に乱入してしまう。常識をひっくり返す存在として、世界の頂点に踏み入っていく物語。

『魔入りました!入間くん』の西修と、『アクタージュ』の宇佐崎しろという二人の作家がタッグを組んだことで、連載開始前から大きな期待を集めた作品。蓋を開けてみれば期待をはるかに超えるクオリティで、「次にくるマンガ大賞2025」コミックス部門1位、「このマンガがすごい!2026」オトコ編4位を獲得。宇佐崎しろの圧倒的な作画と、魔法を「生き物として狩る」という独創的な設定が読者を引き込む。少年マンガの王道と新しさを両立させた稀有な作品だ。

写らナイんです

著者:コノシマルカ/小学館『週刊少年サンデー』2024年連載開始

写らナイんです

霊に追われる少年と、霊を吹き飛ばす少女の青春ホラーコメディ

ありとあらゆる怪異を引き寄せてしまう「超霊媒体質」の転校生・黒桐まこと。彼が出会ったのは、オカルト部に情熱を捧げる橘みちる。霊感が皆無すぎるあまり、どんな悪霊も「写真に写してしまえば」消し飛ばしてしまうという、規格外の少女だった。正反対な二人が織りなす青春ホラーコメディ。

伊藤潤二、和山やま、村田雄介、ナガノといった錚々たる漫画家から推薦コメントが寄せられたことで一気に注目を集めた作品。「次にくるマンガ大賞2025」コミックス部門4位にランクイン。怖いはずのホラー描写を、みちるの天然な明るさが一瞬で塗り替えていく構成が見事で、笑いと恐怖とほのかな青春が同居する独特の読み心地がある。霊感に怯えてきた黒桐の人生が、みちると出会って動き出していく流れは、青春マンガとしてもしっかり胸に響く。

百瀬アキラの初恋破綻中。

著者:晴川シンタ/小学館『週刊少年サンデー』2024年連載開始

百瀬アキラの初恋破綻中。

不器用すぎるヒロインの計画は、いつもどこか空回りする

ド田舎に暮らす少年・久我山はじめのもとに、かつての憧れの同級生・百瀬アキラが帰ってくる。彼女は大好きなはじめと結ばれるため、周到な計画を立てて田舎に戻ってきていた。しかし計画通りにいかないのが恋というもので、超不器用な百瀬さんの計画はことごとく空回りし、超鈍感&先走り体質のはじめとの間で、めちゃくちゃにすれ違っていく。

サンデー連載開始当日から大きな反響を呼んだ純愛ラブコメ。「次にくるマンガ大賞2025」コミックス部門6位。高橋留美子からも推薦コメントが寄せられている。緊張した瞬間の百瀬さんの「ヤバいやつ感」を、画力でしっかり説得力をもって描いてしまうところが本作の魅力。両片想いなのに不器用と鈍感だけで完璧にすれ違ってしまう構造が、笑えるのにどこか切ない。小さな勝利で全身を喜ばせるヒロインを、ついつい応援したくなる。

ディグイット

著者:ヨシダ。/講談社『月刊アフタヌーン』2025年連載開始

ディグイット

父と決別した少年が挑む、下剋上バレーボール物語

獅子谷岳は、引退した元日本代表のエース・獅子谷慧の息子。中学のクラブチームでエースを担っていたが、自分にアタッカーが向いているのか疑問を感じていた。ある日、岳の練習を見に来た慧はアタッカーとしての類稀れな才能を持つ少年ノボルと出会い、彼を日本一のバレー選手にすると宣言。親子は決別する。岳は自らアタッカーとしての限界を証明し、自分の切り拓いたバレーで、父親とノボルを倒すと誓う。

2025年に始まったばかりの新しい連載ながら、「このマンガがすごい!2026」オトコ編11位に1巻発売から半年足らずでランクインした注目作で、累計30万部を突破。アフタヌーン四季賞2023冬で大賞を受賞した新鋭ヨシダ。の連載デビュー作で、圧倒的な画力と熱量で読者を釘付けにする。バレーボールという数秒の中で高度なコミュニケーションが交わされるスポーツを、人間関係を描くための舞台として活かしている点がアフタヌーンらしい。岳が自分にとってのバレーを見出していく道筋に、心が震える。

平成敗残兵すみれちゃん

著者:里見U/講談社『週刊ヤングマガジン』2024年連載開始

平成敗残兵すみれちゃん

元・売れないアイドル31歳、令和でのリベンジは成るのか

元・売れないアイドル、現・プータローの「すみれちゃん」31歳。平成のアイドルブームで惨敗し、ボロアパートでゴロゴロする日々を送っていた。そんな彼女に目をつけた従兄弟の高校1年生・ゆうせいが、ある儲け話を持ちかける。果たしてすみれちゃんは令和の世でリベンジをかませるのか。

「次にくるマンガ大賞2025」コミックス部門5位にランクインした青年マンガの注目作。『八雲さんは餌づけがしたい。』の里見Uによる、痛快で愛らしいリベンジ譚。横領しても、失敗しても、それでも気概だけは失わずに突き進むすみれちゃんの「昔気質」な生き様が、なぜかカッコよく見えてくる。物欲も自我も全部むき出しのまま生きるヒロインに、いつのまにか応援している自分がいる。下世話で痛快で、それでいて妙に人情味のある一作。

妹は知っている

著者:雁木万里/講談社『週刊ヤングマガジン』2024年連載開始

妹は知っている

職場では地味な兄が、家では伝説のハガキ職人だった

職場では無表情でつまらないと思われている冴えないサラリーマン・三木貴一郎。飲み会でも浮いていて、全く楽しくなさそうに見える。しかし妹だけは知っている。お兄ちゃんは、本当は世界で一番面白くて超優しい、伝説のハガキ職人「フルーツパフェ」だということを。地味な兄の隠された姿を、唯一知る妹の視点で描く兄妹コメディ。

『俺はあざといを許さない』の雁木万里による新連載で、「マンガ大賞2026」ノミネート作品。2026年3月時点で累計50万部を突破している。職場で評価されない人にも、家族にしか見せない顔がある。その「もう一面」を、妹のフィルターを通して描く構成が秀逸で、しみじみと優しい読後感を残してくれる。大喜利の監修に放送作家の赤嶺総理が参加するなど、笑いのクオリティへの本気度も尋常じゃない。

サンキューピッチ

著者:住吉九/集英社『少年ジャンプ+』2024年連載開始

サンキューピッチ

1日3球しか投げられない元天才投手、最後の夏に挑む

神奈川県の高校球児の間で「野球部狩り」と呼ばれる謎の男の噂が広まっていた。夜な夜な現れ、3球勝負を挑んでくる豪速球の投げ手。県立横浜霜葩高校のキャプテン・小堀は、その男を勧誘して甲子園を目指そうとするが、男には「野球ができない、ある秘密」があった。最後の夏まで残された時間は3週間、投げられる球は3球。

「次にくるマンガ大賞2025」Webマンガ部門1位(殿堂入り)、「このマンガがすごい!2026」オトコ編3位など、2025年の野球マンガを代表する一作。『ハイパーインフレーション』の住吉九が描く、ロジカルで熱い高校野球譚。スポーツ漫画でしばしば登場する「流れ」という抽象的な要素を、具体的かつ魅力的に描き切る手腕が話題を呼んだ。1試合の中の駆け引きや投手心理が緻密に描かれ、読むほどに野球の奥深さに引き込まれていく。

「サンキューピッチ」の関連テーマ

ふつうの軽音部

原作:クワハリ/作画:出内テツオ/集英社『少年ジャンプ+』2024年連載開始

ふつうの軽音部

邦ロックを愛する高校1年生、新品のギターを背に軽音部の門を叩く

ちょっと渋めの邦ロックを愛する新高校1年生・鳩野ちひろ。母から借金して買った新品のフェンダー・テレキャスターを背負って、念願の軽音部の門を叩く。andymori、ナンバーガール、銀杏BOYZが大好きな彼女が、個性豊かな部員たちと出会い、バンドを組み、少しずつ自分の場所を見つけていく超等身大の青春&音楽奮闘ドラマ。

「次にくるマンガ大賞2024」Webマンガ部門1位、「このマンガがすごい!2025」オトコ編2位。連載開始から1年で大躍進した話題作で、その勢いは今も続いている。「ふつう」とタイトルに掲げながら、ふつうじゃないほど面白いのが本作の核。バンドメンバーを集める難しさ、いい加減なバンド名、軽い理由での解散、人間関係のもつれ。軽音部のリアルな空気がそのまま漫画になっていて、音楽をやったことがある人ほど胸に刺さるだろう。ライト層から熟練のマンガ読みまで唸らせる、稀有な作品。

しのびごと

原作:たけぐし一本/作画:みたらし三大/集英社『週刊少年ジャンプ』2024年連載開始

しのびごと

現代日本に潜む公安忍者と、女子高生の秘密の護衛任務

「忍者」は今もこの日本に存在していた。世を忍び悪を討つ公安忍部隊のヨダカは、同世代最強と称される凄腕忍者でありながら、極度の人見知りでコミュニケーション能力が壊滅的という不器用な青年。そんな彼に下された任務は、お金持ちの女子高生・向日アオイの護衛だった。正体を隠して生徒として潜入し、目立たずアオイを護るはずが、なぜか彼女と友達になってしまう。

『アメノフル』のたけぐし一本(原作)×みたらし三大(作画)コンビが、3年ぶりにタッグを組んだ第2作。「次にくるマンガ大賞2025」コミックス部門8位にランクイン。アクションシーンの躍動感と、コミュ障主人公の不器用さが生むギャグの緩急が見事で、忍術を「いかに敵を倒すか」ではなく「いかに自然な友達付き合いをするか」に使ってしまうシュールさがクセになる。スタイリッシュなバトルと、心根のきれいなヒーローを応援したくなるラブコメ要素が同居した、ジャンプの新世代を担う一作。

ファンシー革命

著者:犬島ななこ/KADOKAWA『ハルタ』2024年連載開始

ファンシー革命

世界一の「かわいい」を生み出す、新人デザイナーの奮闘記

18歳の河合ユメは、今日から社会人。大好きなキャラクター「トゥウィンクル・クルル」などを生み出している憧れのファンシー会社「キューロップ」に、情熱が届いて採用された。目標は世界一の「かわいい」を生み出すこと。しかしユメは、子供の頃に男子から言われたひと言が原因で、「かわいいものが大好き」という自分の気持ちに蓋をしてしまっており——。同期社員4人とともに業界の基本技術を叩き込まれながら、一歩一歩進んでいく新人デザイナーの物語。

ハルタ本誌裏表紙連載「侵略ペット ポテ」が好評を博した「かわいい」の名手・犬島ななこによる初連載・デビュー単行本作品。版下作りや売り場で目立つデザインの工夫など、実際のグッズ制作現場を彷彿とさせるディテールが丁寧に描き込まれ、お仕事漫画として真っ向勝負している骨太な内容に唸らされる。ユメが過去の傷と向き合いながら、自分の「好き」を取り戻していく姿は、誰しもが経験したことのある「好きを諦める瞬間」を思い出させてくれる。

竜人の隣人

著者:芦野ひかがみ/KADOKAWA『月刊コミックフラッパー』2025年連載開始

竜人の隣人

おとなりさんは天然ドラゴン、ゆるく始まる異文化交流コメディ

女子大生・姫崎塔子が暮らす学生寮の隣に、竜人の留学生・ホンさんが越してきた。見た目は神々しいけれど、天然でそそっかしくてうっかり屋なホンさん。表情乏しめだけど世話焼きな塔子ちゃん。バスの料金がわからずに乗れなかったり、感動するたびに神々しく光ってしまったりするホンさんと、放っておけない塔子ちゃんとの、学生寮でゆるっと始まるファンタジー異文化交流コメディ。

2025年1月発売の『月刊コミックフラッパー』2月号でスタートした新連載。竜人と人間が共存する世界という設定がありながら、空気感は驚くほど穏やか。ホンさんのセリフに散りばめられた片言感のあるカタカナ表記、感動家ですぐ泣いてしまう優しさ、ポンコツな一面など、キャラクター造形が抜群に魅力的だ。1巻後半から登場する同じ竜人のルーイくんも、嫌みなイケメンかと思いきや実はトホホ系という愛らしさ。日常を愛おしく感じさせてくれる、心の体温が少し上がる作品。

人喰いマンションと大家のメゾン

原作:田中空/作画:あきま/集英社『少年ジャンプ+』2025年連載開始

人喰いマンションと大家のメゾン

地球崩壊1秒前、永遠に時が流れる不思議なマンションで

地球崩壊1秒前。永遠の時間が流れる奇妙なマンションで、人々は滅亡を免れて生活していた。14歳の誕生日を迎えた少女・メゾンは、本格的に「大家」の仕事を始める。しかしその矢先、幼馴染のジンケンがマンションの禁忌に触れてしまい——。人もモノも、全てがリサイクルされるマンションの秘密へと迫っていく奇想天外SF冒険譚。

『タテの国』『ドラゴンの子』で知られるSF作家・田中空が原作を担当し、『少女Null』のあきまが作画を手がける異色のタッグ。「次にくるマンガ大賞2025」Webマンガ部門にもノミネートされた注目作。星新一のショートショートに通じる、不条理と詩情が同居するSFの匂いが心地よい。物語の核心がすぐには見えてこない作風で、最近の「すぐ分かる」マンガに慣れた読者には少し戸惑いがあるかもしれないが、読み進めるほどに世界の謎に引き込まれていく。じっくり付き合いたい一作。

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