冬に読みたくなる。冬が舞台の小説12選

冬が舞台の小説

冬の季節が舞台となっている小説を集めてみました。
寒い冬の季節の中での心温まる物語もあれば、激しい雪が降る冬の厳しさや過酷さを教えてくれる物語もあります。
どんな冬小説が読みたいですか?

「クリスマス・キャロル」ディケンズ

クリスマス・キャロル

人間愛あふれるクリスマスイブの物語

クリスマス・キャロルは、19世紀ロンドンを舞台とした心温まる物語。作家チャールズ・ディケンズが後世に残したクリスマスギフトといえる名作です。
1843年に発刊されて以来、舞台化・映画化が繰り返され、その感動は現在に至るまで色あせることはありません。

主人公はお金儲けだけが楽しみの商人、スクルージ。年に一度のクリスマスイブにも、不平不満とドケチぶりを発揮し、甥からの招待さえ断ります。そうして仕事を終え一人家路についたスクルージに、ただならぬ訪問者があるのです。それは7年前に死んだ仕事仲間、マーレイの亡霊でした。
全身に巻き付けられた重い鎖を引きずり、死してなお苦しみ続けるマーレイ。生前にお金のことしか考えなかった彼の生き方が、重い鎖となっているのだと嘆きます。その苦しみは、やがてスクルージにもやってくること、その前に3人の幽霊に出会うことを言い残して、マーレイは姿を消すのでした。
現れたのは3人のクリスマスの幽霊です。それぞれの幽霊たちによって、スクルージが過去を思い出し、現在を見つめ直し、未来に自分の姿を探すとき、人間の強さと弱さ、そして優しさを感じずにはいられなくなる作品です。(50代女性)

「探偵はBARにいる」東直己

探偵はBARにいる
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北の大地には探偵がよく似合う

北海道を舞台にしたシリーズもので、大泉洋主演で映画化もされている小説です。
所々に冬の北海道の寒さや厳しさの描写がありますが、それ以上にそうした環境にある北の大地で巻き起こる事件と探偵・助手の活躍ぶりが面白く描かれています。また厳しい冬の寒さ、長い冬を過ごす北海道の登場人物たちが魅力的で人情味のあるキャラクター揃いで、冬の過酷な北海道だけどそこに暮らす人たちの温かさや優しさが良い対比になっている印象的な作品です。(40代男性)

「賢者の贈り物」オー・ヘンリー

賢者の贈り物
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互いの優しさが招いたすれ違いとそして愛情の強さ

ジムとデラ、互いに思い合っているからこそ相手にとって理想的なプレゼントを用意できたのだと思います。結果としてそれはすぐには役に立たないものとなってしまいましたが、それですら二人が今後仲良く暮らしていくことでまた活用できるようになると思います。
すれ違いも時間がたてばよい思い出に変えることができることを教えてくれる作品です。(40代男性)

「長い冬」ローラ・インガルス・ワイルダー

長い冬

ローラたちの一家が住む大草原の小さな町を,長くて厳しい冬がおそう-大自然とたたかいながら力強く生きた,アメリカ開拓期の人々の生活がいきいきと描かれる.

アメリカ人の独立精神の強さをパイオニア精神をかんじる物語

アメリカの有名なドラマ「大草原の小さな家」の原作となった「小さな家シリーズ」の本です。
19世紀後半のアメリカの大草原に今までにない寒く厳しい冬がやってきます。あまりの雪とブリザードに鉄道も運行をやめてしまいます。燃料の牧がなくなり草をもやしたり、小麦をコーヒーミルですったり、ボダンでランプを作ったりとインガルス一家は工夫をこらして長い冬をしのごうとします。
アメリカの自助意識の高さとインガルス一家の絆の深さを感じる作品です。(50代女性)

「この冬、いなくなる君へ」いぬじゅん

この冬、いなくなる君へ

文具会社で働く24歳の井久田菜摘は仕事もプライベートも充実せず、無気力になっていた。ある夜、ひとり会社で残業をしていると火事に巻き込まれ、意識を失ってしまう。はっと気づくと篤生と名乗る謎の男が立っており、「この冬、君は死ぬ」と告げられて――。ラストのどんでん返しに、衝撃と驚愕が待ち受ける!

一人の女の人が、救われるまでの物語

会社で上司に目をつけられてしまい、生きる気力をなくしてしまっている主人公が火事に会う場面から始まる物語です。助けてくれた男の子の正体が誰なのかがこの物語の大きな鍵になります。男の子が誰なのかわかった時は感動で大泣きしてしまいました!今の仕事が嫌になってしまっている人、感動する物語を読みたい人におすすめの作品です!(10代女性)

「ホワイトアウト」真保裕一

ホワイトアウト
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主人公が倒れても倒れても起き上がる不屈な男の物語

冬の時期に新潟県にある架空の日本最大ダムで起きた事件を描いたサスペンス小説です。
ダムの運転要員である主人公は登山家でもあり、冬の山の怖さを伝えてくれます。本のタイトルであるホワイトアウトは気象現象用語であり、視界が真っ白になり現在地がわからなくことをです。ダムの近場にて遭難者が出た際に、主人公は親友とともに遭難者を救援に行きますが、ホワイトアウト現象により救助要請が遅れ親友を亡くしてしまいます。
その後親友の婚約者がダムにどのような仕事をしていたのか調べるために訪れた時から事件が発生します。過去に織田裕二主演で映画化された小説です。1990年代の小説ではありますが、質が高いのでお勧めの小説と私は思います。(40代男性)

「エヴェレスト 神々の山嶺」夢枕獏

エヴェレスト 神々の山嶺
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神々しいエベレストに眠る伝説とそれに挑む挑戦者たち

日本人登山家である主人公が、前人未到のエベレスト南西壁冬期無酸素単独登頂に挑む物語です。
クライマー兼カメラマンである主人公の深町誠が、ネパールの首都カトマンズにある古道具屋で年代物のカメラを発見し、このカメラが実在していたイギリスの有名登山家であるジョージ・マロリーの遺品であったことから物語は急展開していきます。
雄大な自然の中を真冬のエベレストに単独で登頂していく過酷な描写や、進行していく現在とミステリアスな過去の事象をシンクロさせながら進んでいく過程は、一度読み始めると手を止めるのが難しいほどに引き込まれていきます。

登山関連の小説

「白い牙」ジャック・ロンドン

白い牙
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狼犬と人間に関わる物語

19世紀末、寒い季節のアメリカのアラスカ州を舞台にした小説で、狼犬である白牙(ホワイト・ファング)を主人公にした小説です。狼犬である主人公の視点から書かれているので、狼同士や人間との関係性、その気持ちの移り変わりを所が分かる所が面白いです。その物語を通して、自然や冬のアラスカの苛酷さも伝わってきました。(30代女性)

「さみしいうさぎ」飯田雪子

さみしいうさぎ
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不器用な男女の遠距離ラブストーリー

大学生の女の子が主人公の遠距離ラブストーリーで、彼とは緩やかな恋が続くと思っていたはずなのに、冬が近づくにつれ人恋しくなっていた矢先、1回千円で女性を抱きしめる『抱きしめ屋』をするギタリストの男性と出会い、その彼と遠距離の彼との関係に悩む、ちょっと切ないラブストーリーです。随分前の作品ではありますが、テーマがイマドキで、2人の男性とのやりとりにキュンとします。(30代女性)

「雪煙チェイス」東野圭吾

雪煙チェイス
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真冬のスキー場が舞台の冤罪証明へ決死の滑降

殺害容疑をかけられてしまった大学生がアリバイの証人できるスノーボーダーを探すため、冬のスキー場のゲレンデを滑降し警察や凄腕のスキー場の係員スタッフから追いかけられ逃げながらも探しに行く、小説で、文章を読むだけで、ボードを滑らせて、逃げる側と追い掛ける側両方のスピード感と、駆け引きの心理描写が脳内で想像ができる、新感覚の小説です。(40代男性)

「恋のゴンドラ」東野圭吾

恋のゴンドラ
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スキー場で巻き起こる恋のドタバタ劇

スキー場を舞台に巻き起こる、若い男女グループの恋愛のいざこざを描いた短編集です。
作者の東野圭吾さんといえば本格ミステリー作品で有名ですが、こちらはかなり気楽に読めるラブコメディーのような作品です。しかしやはりミステリー作家なので、ちょっとしたどんでん返しなどがあってとても面白いです。移動時間の暇つぶしなどに読むのにぴったりかと思います。(30代女性)

「大尉の娘」アレクサンドル・プーシキン

大尉の娘
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雪の日に歴史上の人物に出会う文学作品

帝政ロシア時代、主人公である青年貴族ピョートルは、赴任先に到着する途中で吹雪に遭い、道に迷ってしまいます。
ロシアの厳しい冬の大雪によって彼は危機に直面します。
そんなピョートルを助けたのがプガチョフでした。プガチョフは実在の人物で、のちに『プガチョフの乱』の首謀者となる男です。
プガチョフは当時ロシアを治めていた女帝エカテリーナ2世に対して反乱を起こすことになります。
エカテリーナ2世といえば、日本では「ロシアに漂着した大黒屋光太夫が帰国を願い出た」女帝としても有名ですが、この小説でもある登場人物がエカテリーナ2世に願い出る名シーンがあり、おすすめです。(40代女性)