旅立ちの季節に読みたい!卒業をテーマにした小説7選

2023年2月22日

卒業がテーマの小説

旅立ちの季節。卒業や進級、そして入学。別れは悲しいけれど新しい出会いもある。
期待と不安の新生活、そこにはどんな物語が待っているのでしょうか?
「卒業」がテーマとなっているおすすめの小説7作品をご紹介。新しい春の季節にいかがでしょうか。

「少女は卒業しない」朝井リョウ

少女は卒業しない

<あらすじ>
今日、わたしは「さよなら」をする。図書館の優しい先生と、退学してしまった幼馴染と、生徒会の先輩と、部内公認の彼氏と、自分だけが知っていた歌声と、たった一人の友達と、そして、胸に詰まったままの、この想いと――。別の高校との合併で、翌日には校舎が取り壊される地方の高校、最後の卒業式の一日を、7人の少女の視点から描く。青春のすべてを詰め込んだ、珠玉の連作短編集。

7人の少女が迎えるそれぞれの卒業ストーリー

7人の少女が迎えるそれぞれの卒業が描かれているのですが、一つ一つのストーリーに小さな繋がりがあって、巧妙に考えられており、朝井さんらしい作品だなと思いました。ストーリーの描き方や登場人物たちの性格がバラバラなので、きっと誰もが自分と重ね合わせて共感できるキャラクターに出会えるはずです。まるで自分がその場にいるかのような学校のあの独特な雰囲気を味わえる作品でもありました。(30代女性)

少女たちの思い出と別れ

地方の取り壊しが決まった高校を舞台に、その高校での最後の卒業式を迎える7人の女子高生たちが描かれるストーリーです。好きになった先生や先輩、幼馴染、彼氏など、それぞれが高校で出会った大切な人たちと卒業式を境に別れる姿には、青春の儚さや切なさを感じます。みずみずしく、誰もが共感できて懐かしい、青春の1ページが朝井リョウさんの素敵な文章で綴られています。(20代女性)

「少女は卒業しない」の関連テーマ

「卒業するわたしたち」加藤千恵

卒業するわたしたち
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成長のきっかけとなり得る「卒業」

何も学校生活を卒業する場合のみ「卒業」という単語が使用されるわけではなく、日常様々な場合においても「卒業」を、我々人間は誰しも経験していくことになるのだと気付かされました。人間関係に関すること、習慣的なことなど、時として人生の岐路にもなり得るものからの「卒業」は、ごく身近にある成長のきっかけなのではないかと思い至った次第です。(20代女性)

様々な人々のそれぞれの卒業

人生の中で、人は何度卒業するのだろうと感じた作品です。卒業は、単に学校を卒業するだけじゃない。

片想いからの卒業だったり、現在の環境からの卒業だったり。皆、こうやって人生に区切りをつけてきたのだと考えさせられました。そして、各話に添えられた短歌がとても胸に染みます。

切なくて、哀しくて、でも卒業したその先には希望があるのだと教えてくれる作品です。(40代女性)

「ゴールデンタイムの消費期限」斜線堂有紀

ゴールデンタイムの消費期限
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人生に大切なものとは?

天才子役のように、それぞれ登場人物が過去に色んなジャンルで、天才少年天才少女と呼ばれた人たちだったけれど、現在はまったくパッとしない人たちが、どう過去の自分と折り合いをつけて、人生を歩んでいくのか。
天才という称号からの卒業がテーマの作品だけれど、今の自分を受け入れていく葛藤や、周りの人たちと関わることで色んな価値観が知れるし、可能性や人生はそれだけではないんだと思わせてくれる作品です。(30代女性)

「ミカンの味」チョ・ナムジュ

ミカンの味

<あらすじ>
『82年生まれ、キム・ジヨン』の著者の新作。中学校の映画サークルで出会ったソラン、ダユン、ヘイン、ウンジは「いつも一緒にいる4人」だった。中学3年に上がる直前、旅先の済州島で彼女たちは衝動的にある約束をするのだが──。

「ずっと一緒にいること」の意味を問いかける、心に響く女子友情小説

『82年生まれ、キム・ジヨン』が社会現象となった韓国の女性作家、チョ・ナムジュさんによる作品です。
中学校で知り合い、その後いつも一緒に行動するようになった、女子4人のお話です。
彼女たちは3年生になる直前の休みに旅行に出るのですが、そこで一つの驚きべき約束をします。それぞれの事情を抱えながら障害を乗り越えて約束を実現し、卒業式を迎えます。その時に4人で写真を撮るのですが、ただの集合写真ではなく、自分たちにしかできないやり方で取るのです。
そのシーンは、映像が浮かんでくるような印象的なものでした。そして4人にとっての卒業は、4人のためだけの特別なものだったのです。(50代男性)

「卒業」東野圭吾

卒業
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友人グループの隠された複雑な人間模様

主人公の加賀恭一郎が刑事になる前の大学生の時のストーリーです。加賀恭一郎を含め男女の友人グループの一人が不審な死を遂げたことから、犯人を探すべく加賀恭一郎の推理が展開していきます。最後の最後まで色々な容疑者が現れ、複雑な人間模様が交差し合うミステリーになっています。大学卒業を控えた加賀の揺れる恋心も描かれていてスリリングな小説です。(40代男性)

「卒業」の関連テーマ

「卒業写真(「霞町物語」に収録)」浅田次郎

霞町物語

<あらすじ>
大学受験を目前にしながら飲んだくれた翌朝、僕とキーチと良次の卒業写真を撮ると祖父が言い出した。震える膝と、節立った両掌、その体に写真を撮る力はもう残っていないはずなのに――。それは、僕らの青春の千分の一秒をなによりも正確にきりとった、奇跡のような写真だった。

3世代にまたがる青春グラフィティ

東京の、今はおしゃれな町と呼ばれる界隈を霞町と呼んでいた頃の、孫を中心に戦前から戦後まで3世代に渡る人生模様を描いています。当時の精一杯に生きる人たち・・現在に比べて皆が元気な時代だからこそ、じんわりと心に沁み渡ります。明治生まれの祖父が撮る奇跡の写真に泣かされました。浅田氏の初期の短編集は、後味がとても良く大好きです。 (60代男性)

「夜のピクニック」恩田陸

夜のピクニック

<あらすじ>
高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。学校生活の思い出や卒業後の夢など語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。

みんなで夜にひたすら歩く歩く歩く…青春の一夜限りのものがたり

夜に歩く行事なので、非日常感満載な空間(修学旅行の電気を消した部屋で、好きな子をばらしあうのに似たものを感じる空間)で、それぞれの生徒が人生に対する思いを語っていく。卒業を直前に控えているからこそのせつなさも感じられます。『大切な人と過ごす大切な時間』人生にとって重要なものを思い出させてくれる、とっても良い小説です。本屋さん大賞は伊達ではありません。(50代男性)

「夜のピクニック」の関連のテーマ