懐かしきあの頃1980年代のオススメ邦画

2022年6月7日

1980年代オススメ邦画

1980年代に公開された邦画の中からオススメの11作品をご紹介。懐かしい昭和を感じるとともに、今とは違う面白さと熱がある1980年代の映画たち。今見ても存分に楽しめますよ!

ぼくらの七日間戦争(1988年)

ぼくらの七日間戦争

<あらすじ>
「インチキな大人に宣戦布告!!」青葉中学1年A組の生徒8人が、ある日突然、姿を消した!?あわてふためく大人達。しかし彼らは町外れの廃工場に立てこもっていた。先生達は連れ戻そうとするが、生徒達は奇想天外な作戦でこれを撃退する。ついに怒った大人達は機動隊を出動させるが…。 果たしてこの勝負、どちらが勝つか?迎え撃つ子供達の運命は?史上最大のイタズラが今、爆発する!

10代の子供たちの痛快活劇

当時はどこの学校も校則が厳しくて生徒を抑圧するような教諭がよく居ました。この映画ではそんな厳しすぎる校則に反旗を翻した生徒たちの戦いを描いた物語でしたが、結構無理なシチュエーションもあって荒唐無稽な所もありましたが、当時の子供たちの気持ちを映画を通して代弁していたと思います。大人たちを屈服させるところは痛快そのものでした。

小中学生に見てほしい冒険譚!

当時、中学1年生だった私は、この映画の主人公たちの仲間になって一緒に過ごしたいと憧れました!宮沢りえさんはキラキラしていて、とってもかわいかったです。あんな風に白いタンクトップでデニムのショートパンツを着こなしてみたいと映画を見た後にみんなで盛り上がりました。TM NETWORKの「7DAYS WAR」も印象的でした。小学生や中学生に見てほしいです。(40代女性)

「ぼくらの七日間戦争」の関連テーマ

時をかける少女(1983年)

時をかける少女

<あらすじ>
「いつか、どこかで出逢うはずの彼に、出会ってしまった。」 土曜日の放課後。芳山和子は誰もいないはずの実験室で怪しい物音を聴く。中に入るとフラスコが倒れ、ラベンダーの香りが広がり、和子はそこで気を失ってしまう。その日から奇妙なデジャ・ビュに悩まされ始めた。授業も、地震や火事も、和子が前の日に経験したことばかり。言知れぬ不安に震える彼女を優しく支える深町一夫。彼は未来から来たタイムトラベラーだった!

儚くも美しい青春物語

初めは形容しがたい不思議な心地ばかりで、果たしてこの物語の行き着く先はどこなのだろうかと、想像もつかなかくて、そこがまた目が離せなくなる作品である紛れもない証とも言えます。そして、次第に明かされる真実にどうしようもなく切なくて胸が痛み、自分の中で「こうなってくれ」と1つの希望を抱くのです。センチメンタルに浸りたい人にオススメしたいです。(20代女性)

少女が経験したファンタジーな物語

アニメやドラマ化などもされていますが、個人的にはこの1983年に公開された実写版映画が一番好きです。古い映画ならではの良い味が出ています。特に松任谷正隆さんが手掛けている音楽がすごくステキです。オープンニングを聞くだけで気持ちが高まります、さらに、エンドロールにもやられます。ぜひエンドロールを含めて楽しんで欲しい作品です。(30代女性)

「時をかける少女」の関連テーマ

探偵物語(1983年)

探偵物語

《あらすじ》
新井直美は、1週間後にアメリカに旅立つ女子大生。そして、辻山は彼女のボディガードを依頼された探偵。そんな2人がある殺人事件を探偵することから急接近?!果して犯人は?そして直美と辻山は…。

お嬢様と探偵の謎解きラブコメディ

「野生の証明」で主演の高倉健さんとともに一躍時の人となった女優の薬師丸ひろ子さん。未だに存在感ある演技で,唯一無二の女優として輝き続けている薬師丸さんの出演作の中でも印象的な作品です。相手役の松田優作さん演じる探偵は,無骨だけど優しさが溢れ,彼女のペースに乗せられてしまう。その様子は,外見からは想像しがたいギャップがありとてもステキな人物になっています。シリアスな役も熟せる薬師丸さんの奔放な女子大生っぷりもキュートで魅力たっぷり。テンポ良く軽快なストーリーとともに,魅力あるキャラクターを作り上げたキャストたちの演技も見応えたっぷりでおもしろいです。(40代女性)

敦煌(1988年)

敦煌

<あらすじ>
シルクロード最大の謎・莫高窟に秘められた世紀の恋―時を越えてなお魂をつらぬく壮大なる映像叙事詩。官僚試験に落ちた行徳は、砂漠の新興国・西夏へと旅立つ。砂漠での過酷な戦闘、西夏の漢人部隊長・王礼との友情、滅ぼされたウイグル族の王女ツルビアとの恋などを経て、敦煌で辞書の編纂をするようになるが、この地にも西夏軍の侵略が迫る。王礼は西夏への反逆を決意、敦煌城で西夏王・李元昊を討とうとするのだが…。

シルクロードを舞台とした壮大な歴史ロマン

井上靖の小説「敦煌」の世界が、見事に映画化された作品です。
中国との合作なので実際に現地で撮影された映像も素晴らしく、戦場のシーンも大迫力です。
出演者の中ではヒロインのウイグルの姫を演じた中川安奈さんの気品ある美貌と演技がとても印象に残っています。
シルクロードの悠久の歴史に思いを馳せることができ、歴史ファンにも文学ファンにもおすすめの映画です。(50代女性)

南極物語(1983年)

南極物語

<あらすじ>
昭和33年、南極に昭和基地が設けられた。厳冬の南極を乗りきるのに15匹の犬が選抜された。吹き荒れるブリザードの中の探険は犬に頼るのが全てであった。隊員の潮田と越智は第2次越冬隊中止のため、犬を南極に置き去りにせざるを得なかった。取り残された15匹の犬たち。1年後に基地に降りたった隊員たちが見たものは…。

人間のエゴと当事者の辛さの物語

「タロ」と「ジロ」の物語といえば多くの人が知っている感動的な話の代表格ですが、越冬隊の活動や歴史、その経緯までストーリーとしてしっかり知るという歴史的な意義も含めて重要な作品であると鑑賞して改めて思いました。想定外のトラブルが起こったときのリスク判断、自然の猛威、人間と動物という立場、道徳観を巡る「正しさ」について深く考える価値のある映画作品です。(30代男性)

自然の厳しさ、動物の逞しさ。

南極観測隊の映画でしたが、日本の南極観測は当時進んでいた訳では無かったですからね。先人の苦労があっての今がある事が良く解ります。欧米に比べ遅れて南極観測に参加した日本には厳しい場所しか無かった事や、色々な苦労があった事を、観測に利用した犬を通して教えてくれた作品でした。人間に利用されても、極寒の南極に置いて行かれても、本能で生き抜く動物の逞しさや人間に対しての従順さで表していました。面白かったです。(50代男性)

タンポポ(1985年)

タンポポ
《あらすじ》を見る

たくさんのサブストーリーが深みを増す素になっている作品

ストーリーは、さびれたラーメン屋さんを立て直すという感動作品かと思いきや、コミカルな展開が待っている笑える映画作品です。
また、メインストーリーとは関係のない、食に関するたくさんのサブストーリーがあります。
これにより、シンプルなメインストーリーですが、なんとも不思議な魅力を放っています。
今見ると、衛生的に驚くシーンがあり、時代の流れを感じることもできます。(30代女性)

ハチ公物語(1987年)

ハチ公物語

<あらすじ>
大学教授上野博士と秋田犬“ハチ公”との心温まる実話を元に、人と動物との愛の交流を描いた大ヒット作!! 有名な忠犬ハチ公の物語。昭和初期-秋田の片田舎で生まれた子犬が、東京の大学教授の家に贈られてハチ公と名付けてもらう。成長したハチは、いつしか教授を渋谷駅まで送り迎えするのが日課となるが、教授は病気で帰らぬ人となる。しかしハチは雨の日も風の日も渋谷駅で教授の帰りを待つ…。渋谷駅前の名物になっている銅像"ハチ公”の物語をてらうことなく丁寧に描き、人と動物との愛の交流を描いた感動作。

人間の酷さと暖かみを感じる物語

ここまで泣ける映画は他ではなかなかないですし、泣きたい時には必ず観たくなるほどに非常に感動します。また、観ていても人間としての在り方を改めて考え直すきっかけにもなりましたし、それと同時に心が穏やかな感覚になったりなど非常に感受性が豊かになれ、観終わると暫く余韻に浸ってしまうほどに心に残る作品でした。(30代男性)

動物関連の映画

家族ゲーム(1983年)

家族ゲーム

<あらすじ>
キネマ旬報ベストテン第1位作品。才人・森田芳光監督が、どこにでもある家庭の抱えている問題をユーモアに描いたシニカルでシュールなホームコメディ。高校受験を控える息子を持つ沼田家は、成績のパッとしない息子のために家庭教師をつける。だがやって来た吉本(松田優作)は三流大学の7年生という風変わりな男だった。

茶番としての家族と異物

ちょうどバブル崩壊前良い大学を出て良い企業に入るというロールモデルが機能しなくなる直前の映画であり、現代の選手村やタワーマンションが立ち並ぶ様からは想像できない東京湾岸地域の異質さ寂寞さと相まってそんな空気感がよく出ている。
作り物の街で作り物の人間が作り物の家族をやっている。そのような中に松田優作演ずる怪人が現れかき回す。この異質さは現代ではもはや真新しいものではないのかもしれないが一見の価値がある。(30代男性)

マルサの女(1987年)

マルサの女
《あらすじ》を見る

脱税者と国税局の果てしない戦い

脱税をおかす国税局の戦いを描いた映画です。パチンコ屋、個人商店へのガサ入れなど地味な場面から始まり、次第に手ごわい事件へと移っていきます。伊丹十三が監督、脚本担当、奥様の宮本信子が主演の国税局査察部を演じました。伊丹十三の映画にありがちな、唐突なエッチシーンは? となりましたが、商売人が店の商品を自分で使っていることに対して、国税局が攻める場面はかなり印象に残りました。今から思うと、女性が最前線で働くお仕事映画で、その後の職業選択に影響を与えてくれた映画です。(50代女性)

野獣死すべし(1980年)

野獣死すべし

<あらすじ>
翻訳家の伊達は、元カメラマン。内戦に揺れる国々で人間の狂気をつぶさに見てきた男だ。彼は現在の平凡な暮しの影で、野獣のような感性をさらに研ぎ澄ましていた。まず警視庁の警部補を襲って拳銃を手に入れ、暴力団の賭博場から三千万円を強奪。さらに冷酷な真 田を相棒に引入れ、銀行を襲撃する。現場に居合せた顔見知りの女性・令子をも、無情に射殺して逃亡する伊達。その後を一人の刑事 が執拗に追跡するが…。

狂気の男の中に宿る記憶と現実の世界

松田優作演じる伊達邦彦(元戦場カメラマン)の狂気を描いたハードボイルド作品です。この映画作品への出演のために松田優作は10Kg以上の減量のみならず、上下の奥歯4本を抜くなど、徹底した役作りで挑んでいます。魂をなくした屍のような容姿になった松田優作の狂気的な演技が印象に強く残ると同時に、そんな伊達に思いを寄せる女性として登場する華田令子(小林麻美)の純真な美しさにも注目です。他にも室田日出男や鹿賀丈史など、存在感のある俳優が味わいのある演技を見せてくれます。(50代男性)

乱(1985年)

乱

<あらすじ>
戦国を生き抜いた猛将が、ある日突然引退宣言をし、自分の地位や財産を3人の息子に譲るところから物語は始まる。本来ならば息子達は立派に父の意思を継ぎ、父親も安泰のうちに老後の隠居生活を送れるのであろうが、そううまく物事が運ばないのが世のならい。やがて息子達は父親をないがしろにして血で血を洗う肉親同士の争いへと発展していく・・・。 豪華なキャスト陣、黒澤組のベテランスタッフたちと共に、人間の持つ業や、どうしても切り離せない人間の悲劇を""天からの視点""で描き、黒澤映画芸術の集大成を築き上げた

戦国時代の一族の激しい権力争いを表現した作品

一文字家の家督相続を巡り、戦国時代の武士たちが生き残りをかけた権力争いが、いかに激しかったかを映画でうまく描いていると感じます。本格的な城の様子や、出演者の戦国時代をうまく反映した衣装、そしてあの印象度が強く自然に人をひきつける音楽のすごさなど、この映画の製作者のレベルの高さに感心させられます。
太郎という夫を失った楓の過去などを見ても分かりますが、戦国時代は生きていくために非情にならないといけない時代だったと感じさせてくれる映画です。(50代男性)

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