40~50代の大人の男性にオススメの小説20選

2022年5月26日

40~50代男性にオススメの小説

40~50代の大人の男性におすすめしたい小説を集めました。
ビジネスパーソン向けのお話から、大人向けの恋愛など、頑張る40~50代男性に読んでもらいたい小説ばかりです。

下町ロケット

作者:池井戸潤

下町ロケット

<あらすじ>
研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。そんなある日、商売敵の大手メーカーから理不尽な特許侵害で訴えられる。圧倒的な形勢不利の中で取引先を失い、資金繰りに窮する佃製作所。創業以来のピンチに、国産ロケットを開発する巨大企業・帝国重工が、佃製作所が有するある部品の特許技術に食指を伸ばしてきた。特許を売れば窮地を脱することができる。だが、その技術には、佃の夢が詰まっていた―。

男のロマンと情熱の物語

町工場の工場長が主人公の物語です。職人気質な主人公や工場の仲間が織りなす、情熱的な仕事ぶりは一見今の時代とは逆行しているようにも思いますが、古きよき時代を彷彿とさせ、熱く心に響くものを感じます。情熱の先にとある夢に向かって奮闘する彼らと同年代の男性はとくに感情移入しやすいのではないかと思い選ばせて頂きました。(30代女性)

バッタを倒しにアフリカへ

作者:前野ウルド浩太郎

バッタを倒しにアフリカへ

<あらすじ>
バッタ被害を食い止めるため、バッタ博士は単身、モーリタニアへと旅立った。それが、修羅への道とも知らずに……。『孤独なバッタが群れるとき』の著者が贈る、カラー写真満載の科学冒険(就職)ノンフィクション!

地位も名誉もバッタ以外は興味ねぇ!

夢を追うって素敵だと思った頃は若かりし頃だけ。そんな方は多いと思います。この本を読むと、また夢を追いかけるって最高だな!と思えます。
夢を諦めた人でも、今できることを精一杯やらないと!と思えます。バッタが好きすぎてバッタの大群(農作物を食い荒らす)を倒しにアフリカまで行く作者。お金もない、地位もない、それでも好きなことに向かっていく情熱は胸を熱くさせます。(40代女性)

今夜、ロマンス劇場で

作者:宇山佳佑

今夜、ロマンス劇場で

<あらすじ>
映画監督を夢見る青年・健司は、ある嵐の夜、行きつけの映画館・ロマンス劇場で一人の女性と出会う。彼女は健司がずっと憧れていた映画のなかのお姫様・美雪だった!モノクロ映画の世界から飛び出した美雪は、カラフルな現実の世界に興味津々で、わがままな彼女に健司は振り回されてばかり。共に過ごすうち、惹かれあうふたりだが、美雪には秘密があった…。極上のラブストーリー。

夢を追いかけた人に刺さる

まず、本作は時代設定からして年齢がやや上の方に刺さりやすくなっています。そして、夢を追いかけ、何かに心血を注いだ経験のある覚えがある全ての方の心を奪うストーリーです。初めは、ヒロインの傲慢さに呆れることしかできませんが、やがてその呆れがどうしようもない愛おしさへと変わっていくため、そこからが本作の見どころに繋がってきます。(20代女性)

わが心のジェニファー

作者:浅田次郎

わが心のジェニファー
《あらすじ》を見る

日本再発見。自分自身の回復

未知の国を旅するアメリカ青年の視点を通して、ニッポンの美しさや奥深さをあぶり出してみせた作品。
ひとりの旅人の気持ちになって書かれており、彼と一緒に旅をするつもりで読んでみると、とても幸せな気持ちになり、じんわり心が温かくなる。私たちの生まれた国がどんなに素晴らしい国かを、改めて認識できる小説である。(60代男性)

みかんとひよどり

作者:近藤史恵

みかんとひよどり

<あらすじ>
シェフの亮は鬱屈としていた。創作ジビエ料理を考案するも、店に客が来ないのだ。そんなある日、山で遭難しかけたところを、無愛想な猟師・大高に救われる。彼の腕を見込んだ亮は、あることを思いつく……。

自然環境と生命の循環がテーマ

狩猟する者と獲れた獲物をジビエ料理にする者の人間関係を描いており、動物の命を奪ってから人の口に入るまでの過程を考えさせられました。
簡単に動物の命を奪うことが可哀想と簡単に言うものではないと思えるきっかけになる小説でした。狩猟は危険を伴うし体力も必要だし、始めるにはある程度の財産が必要なので財布に余裕のある中年層が興味を持ちそうな題材だと思いました。(50代男性)

虚言少年

作者:京極夏彦

虚言少年

<あらすじ>
オヤジ臭く、自他ともに認める嘘吐きの内本健吾。モテたいのに女子ウケしないことばがりをし続け、味のある面白さを持つお坊ちゃまの矢島誉。人心を掌握する術と場を読む能力に長け、偏った知識を持つ京野達彦。「馬鹿なことはオモシロい」という信条を持つ小学生男子三人組が繰り広げる、甘酸っぱい初恋も美しい思い出も世間を揺るがす大事件もないが、馬鹿さと笑いに満ちた日々を描く7編。

何も起きないのに、しょうもないのに面白くて仕方ない、昭和の屁理屈小学生の頭の中

舞台は昭和。妙に理屈を捏ねるちょっとオヤジ臭い小学生が主人公の物語です。日常のくだらない事がおかしくてしょうがない、何でもない事が大事件。そんな少年時代が描かれています。昨日のテレビや誰かのオナラなど、至極くだらないのですが、なんだかんだ友情が感じられ微笑ましい部分も。京極夏彦先生の小難しい文章がくだらなさを引き立てます。昭和生まれで笑いたい方におすすめです。(30代女性)

ヴォイド・シェイパ The Void Shaper

作者:森博嗣

ヴォイド・シェイパ The Void Shaper

<あらすじ>
紅の鞘に納められた細身の刃。ゼンは師から譲り受けたその剣だけを友に山を下り、旅に出る。師であるカシュウは死んだ。ゼンに旅立つよう言い残して。親も知らず、山奥で育てられた理由もわからない。だが山での生活は、ゼンを強く、賢くした。
道を極めるためのあてどない修行の旅。剣を構え、しのぎを削り、出会いと別れを重ねながら、多くに気づき学び取るゼン。動的でありながら内省的な侍の成長を描く、傑作剣豪小説!

人生の生き方、死に方を考える物語

明記されてはいないが、おそらく江戸時代後期を舞台にした剣客ものシリーズだ。全5作品で完結となる。細かな時代背景の描写がなく、時代物が苦手な人もとっつきやすいだろう。
主人公は男性だ。主人公は自分の素性もよくわからないまま、訳あって剣の稽古を幼少の頃から積んでいる。山奥で稽古をしていたが、剣の師匠から離れ市井の人々と交わっていく中で、剣術や生き方について学んでいく姿が描かれている。
40から50代の男性読者ならば、主人公目線と師匠目線両方から物語を楽しむことができるだろう。(50代女性)

ロスジェネの逆襲

作者:池井戸潤

ロスジェネの逆襲

<あらすじ>
ときは2004年。銀行の系列子会社東京セントラル証券の業績は鳴かず飛ばず。そこにIT企業の雄、電脳雑伎集団社長から、ライバルの東京スパイラルを買収したいと相談を受ける。アドバイザーの座に就けば、巨額の手数料が転がり込んでくるビッグチャンスだ。ところが、そこに親会社である東京中央銀行から理不尽な横槍が入る。責任を問われて窮地に陥った主人公の半沢直樹は、部下の森山雅弘とともに、周囲をアッといわせる秘策に出た―。

組織人として働きながら筋を通す物語

テレビドラマ「半沢直樹」の原作小説。
あのドラマの主人公がそのまま硬直した組織を一人で正義を貫くという一本筋の通った男の物語。このような組織の中にいながら正義を貫くために筋を通すということは実社会では様々なしがらみがあり、不可能です。しかし、その姿勢は普段悶々とした気持ちで仕事をしている人が読めば胸がスカッとすること請け合いです。(20代男性)

阪急電車

作者:有川浩

阪急電車

<あらすじ>
隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。恋の始まり、別れの兆し、途中下車―人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路を走っていく。ほっこり胸キュンの傑作長篇小説。

大人の落ち着いた恋愛観

大人としての落ち着いた恋愛観に、読んでいてもゆっくりと時間が流れているような雰囲気があり1人の世界に入り込めましたし、やはりこの大人だからこその恋愛観は非常に共感もしやすくておすすめです。また、切なさを感じられるシーンから胸がときめくようなシーンとのギャップは大変良かったですし、しんみりでき心が落ち着きました。(30代男性)

容疑者Xの献身

作者:東野圭吾

容疑者Xの献身

<あらすじ>
天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、2人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。
福山雅治主演で2008年に映画化され、堤真一、松雪泰子の熱演も話題になった。

愛のカタチ、人生をかける価値のあるモノ、それは人それぞれ

自分の人生の中で、こんなに何回も何回も読んだ推理小説は、この作品以外にはありません。『この本を読まずに死ぬのはもったいない!』推理小説好きには、映画以上の感動をお約束します。

主人公が40~50代の男性であり、人生の折り返し地点を過ぎたオトコの悲哀が、ハートにじりじりと迫ってきます。犯人の捨て身のトリックとそれを読み解く教授の推理展開が最高にエンターテイメントとして、面白すぎます。秋の夜長に、最高のひとときを!(50代男性)