40~50代の大人の男性にオススメの小説

2022年5月26日

40~50代男性にオススメの小説

40~50代の大人の男性におすすめしたい小説を集めました。
ビジネスパーソン向けのお話から、大人向けの恋愛など、頑張る40~50代男性に読んでもらいたい小説ばかりです。

「下町ロケット」池井戸潤

下町ロケット
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男のロマンと情熱の物語

町工場の工場長が主人公の物語です。職人気質な主人公や工場の仲間が織りなす、情熱的な仕事ぶりは一見今の時代とは逆行しているようにも思いますが、古きよき時代を彷彿とさせ、熱く心に響くものを感じます。情熱の先にとある夢に向かって奮闘する彼らと同年代の男性はとくに感情移入しやすいのではないかと思い選ばせて頂きました。(30代女性)

「今夜、ロマンス劇場で」宇山佳佑

今夜、ロマンス劇場で
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夢を追いかけた人に刺さる

まず、本作は時代設定からして年齢がやや上の方に刺さりやすくなっています。そして、夢を追いかけ、何かに心血を注いだ経験のある覚えがある全ての方の心を奪うストーリーです。初めは、ヒロインの傲慢さに呆れることしかできませんが、やがてその呆れがどうしようもない愛おしさへと変わっていくため、そこからが本作の見どころに繋がってきます。(20代女性)

「虚言少年」京極夏彦

虚言少年
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何も起きないのに、しょうもないのに面白くて仕方ない、昭和の屁理屈小学生の頭の中

舞台は昭和。妙に理屈を捏ねるちょっとオヤジ臭い小学生が主人公の物語です。日常のくだらない事がおかしくてしょうがない、何でもない事が大事件。そんな少年時代が描かれています。昨日のテレビや誰かのオナラなど、至極くだらないのですが、なんだかんだ友情が感じられ微笑ましい部分も。京極夏彦先生の小難しい文章がくだらなさを引き立てます。昭和生まれで笑いたい方におすすめです。(30代女性)

「ロスジェネの逆襲」池井戸潤

ロスジェネの逆襲
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組織人として働きながら筋を通す物語

テレビドラマ「半沢直樹」の原作小説。
あのドラマの主人公がそのまま硬直した組織を一人で正義を貫くという一本筋の通った男の物語。このような組織の中にいながら正義を貫くために筋を通すということは実社会では様々なしがらみがあり、不可能です。しかし、その姿勢は普段悶々とした気持ちで仕事をしている人が読めば胸がスカッとすること請け合いです。(20代男性)

「阪急電車」

阪急電車

大人の落ち着いた恋愛観

大人としての落ち着いた恋愛観に、読んでいてもゆっくりと時間が流れているような雰囲気があり1人の世界に入り込めましたし、やはりこの大人だからこその恋愛観は非常に共感もしやすくておすすめです。また、切なさを感じられるシーンから胸がときめくようなシーンとのギャップは大変良かったですし、しんみりでき心が落ち着きました。(30代男性)

「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎

ゴールデンスランバー
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ハラハラドキドキなエンタテインメント逃走劇

私の大好きな作品なのですが、ケネディ暗殺事件のオマージュなので、男性が好きそうなイメージです。実際に40代夫も好きでした。ハラハラするエンタイテインメント感もあり、友情物語もあり、親子愛もあり、正義はどうにかる感(正義は勝つと言いたいけど、そこまでうまくいかないところも面白い)もあり、最後まで一気に楽しめます。(40代女性)

「フライ,ダディ,フライ」金城一紀

フライ,ダディ,フライ
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平凡サラリーマンの夏休みの宿題

本作品の主人公が40代半ばの1浪・成成明学の経済学部出身の電気メーカー課長という設定に4~50代男性を想起させる点でリアルです。家族は愛する妻と自慢の一人娘。学歴的にもこれ以上の出世は望めなく家族の幸せが自身の幸せという平凡なサラリーマンに自身の幸せが壊される事態が訪れます。自身の幸せを取り戻すために自身の限界を超えるべくサラリーマンのひと夏の成長譚(守る者のために冴えないオッサンが覚醒)がコミカルに描かれています。家族を持つ男性だけでなく最近やるき・気力が減退してきたと思う層にも自己を鼓舞してくれる内容なのでお薦めです。(30代男性)

「ブランド」吉田修一

ブランド

大人世代だからこそ楽しめる小作品

芥川賞受賞作家である吉田修一が、さまざまな企業の依頼に応じて書いてきた短編小説(一部、エッセイも含みます)をまとめた本となっています。「ブランド」という本のタイトル通り、ブランドにまつわる物語となっており、ブランドの上質さを実感できる大人世代が楽しめる一冊といえます。特に著者の吉田修一と同世代の4~50代の方であれば、出てくる固有名詞を含めて、自分の歩んできた道も振り返りながら、懐かしく読めるのではないかと思います。(50代女性)

「82年生まれ、キム・ジヨン」チョ・ナムジュ

82年生まれ、キム・ジヨン
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なかなか縮まることのないジェンダー格差のモヤモヤ

今の20代30代に比べ、40代50代の男性はジェンダー差別に対する意識が低い最後の世代。一方で、女性の社会進出は進んでいるものの、あくまでもメインは男性で、女性はそれをフォローする役割といった意識がまだまだ残っている。その結果、男性は今まで通りの働き方を望み、女性側にばかり家事や育児の負担がのしかかっている。女性が悩み苦しんでいるのに、男性はそれが当たり前だと思い、何が問題なのか意識することもないという無意識のバイアスが一番問題であることに目を向け、気づきさせてくれる本。(30代女性)

「夢幻花」東野圭吾

夢幻花
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若い頃のノスタルジーを感じる物語

幻のアサガオを求めて主人公が一生懸命活躍する話です。この物語を読んで強烈に感じたのはノスタルジーです。若い頃が遥か昔になったこの年頃になった際に、自分が若かったら、主人公の立場だったらどうしていたろうと強烈なノスタルジーを感じます。主人公の活躍を若い頃の自分と重ね合わせて読むことができるこの本はとてもオススメできます。(50代男性)

「ズッコケ中年三人組」那須正幹

ズッコケ中年三人組

《あらすじ》
あのズッコケ三人組も28年を経て、不惑の歳を迎えた。さて、ハチベエ、ハカセ、モーちゃんの人生は―。

懐かしい作品の続編

40代から50代の人が、読んでいそうな、児童小説の続編です。
「ズッコケ中年三人組」の原作となった、ズッコケ三人組シリーズは、1978年から発表された児童小説。ズッコケ三人組シリーズは、ブームになりました。私がいた小学校にも、ボロボロになるまで読まれた、ズッコケ三人組シリーズがありました。40代から50代の人も、子供のころに読んだ人や、自身の子供が読んでいたのを記憶している人が、いるのではないでしょうか。

「ズッコケ中年三人組」は、ズッコケ三人組の主人公たちが、中年となったときの物語です。私は、社会人となって、この作品を読んで、懐かしくなりました。私も、小説の登場人物たちも、年を取ったなあと思いました。40代から50代の人も、この作品を読んで、懐かしくなる人が、多いのではないかと思います。(20代男性)