世界史の勉強になる漫画18選
世界史の勉強になりそうな歴史漫画を集めてみました。
世界史は範囲も広くて覚えるのが大変ですから、漫画でイメージをつかむのはとても有効だと思います。
学研や角川まんがで『世界の歴史シリーズの漫画』などもあって、こちらも勉強になりますが、ストーリーの面白さでいえば個別の漫画のほうが圧倒的に面白いですからね。
歴史に興味をもつためにもいろいろ読んでみることをおすすめしたいです。
- 2024/4/11 「達人伝~9万里を風に乗り~」を追加
- 2024/4/11 「史記」を追加
- 2024/4/11 「チェーザレ 破壊の創造者」を追加
<フランス革命>ベルサイユのばら
作者:池田理代子
<あらすじ>
フランス宮廷-そこは世界一華やかで贅沢さを競い合うセレブたちの憩いの場。時は18世紀、若き皇太子妃として、オーストリア・ハプスブルグ家よりマリー・アントワネットが嫁いでくる。皇太子夫妻を護衛するのは、男装の麗人・オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェで・・・。華麗な登場人物に導かれながら、ベルサイユを舞台にした情感あふれるストーリー展開にあなたも夢中になるはず!!身分を超え求め合う‘愛’、どんな逆境にもくじけない‘愛’をご堪能ください!!
ドラマチックなフランス革命近辺の歴史を学べる少女漫画
フィクションの部分もありますが、主にマリーアントワネットやルイ16世にまつわる出来事は史実に基づいているので、フランス革命近辺のフランスの歴史を学ぶことができます。特に終盤のバスティーユ牢獄の襲撃からの革命の流れは非常にドラマチックに描かれていて、興味深く読み進めることができます。ロベスピエールなど革命家の名前もこちらを読んで覚えることができました。(30代女性)
架空の人物でも、オスカルはかっこいい!
ルイ15世時代であるフランス革命前からマリーアントワネットの処刑まで描かれていて、主人公はアントワネットと、物語上の架空の人物で男装の麗人オスカルの二人です。
少女漫画雑誌連載当時、女子中高生にすごく人気でフランス革命にやたらと詳しい女子中高生が多くなっていて、初めの頃は先生方が不思議がっていたそうです。
宝塚でも舞台化されたほどで、テレビアニメ化、劇場用アニメにもなったほどです。私も雑誌に連載されていた時は、友達と一緒に本を回し読みして読んでいました。(60代女性)
様々な者達の思惑が交錯する革命の物語
フランス革命当時のフランスの歴史がわかります。主人公のオスカルは女性として生まれながらも男性として育てられて男装の女性主人公がカッコいいと思えるようになりました。花の都パリと呼ばれる場所があるのでフランスは華やかな印象がありましたが一方で重税によって苦しむ貧民もいるという暗部もわかります。そして様々な者達の陰謀や思惑が交錯して人の欲望や野望には限りはないということがよくわかります。(30代男性)
「ベルサイユのばら」の関連テーマ
<中国 三国時代>蒼天航路
原作:李學仁 作画:王欣太
“乱世の姦雄”と呼ばれ、中国史上に巨大な悪名を残した英雄・曹操孟徳。だがその破格な生き様は、天に愛された者のみが持つ輝きに満ちている。この物語は、その輝きによって照らし出される新たな「三国志」である。
天下を夢見た英雄の生き様
時代的には、中国後漢末期から三国時代。正史を基に脚色されているといった印象です。
三国志といえば、劉備が主人公という作品が多いですが、本作は曹操が主人公です。登場する主要人物はかなり濃くてとんでもなく癖のあるキャラとして描かれているのですが、曹操にいたっては、何でもできて男前という、魅力的な超人キャラとして描かれています。
徹底した現実主義を貫く曹操の惚れ惚れとした生きざまに魅了されることは間違いないです。(40代男性)
「蒼天航路」の関連テーマ
<考古学>MASTERキートン
作者:浦沢直樹
<あらすじ>
日本人の父とイギリス人の母を持つ、平賀=キートン・太一は、大学で考古学の講師をしながら、保険のオプ(調査員)をしている。さらに、英国軍のSAS(英国特殊空挺部隊)で、サバイバル術の教官をしていたという経歴を持つ。
そんなキートンの夢は、考古学者として、幻のドナウ文明を発掘すること。
しかし現実は、いつも危険と隣り合わせの探偵稼業に明け暮れる日々。
世界を巡る考古学のロマン
主人公は元軍人で、保険調査員もしつつ、考古学の大学講師という異例の職業なのですが、世界の社会情勢だけでなく、考古学の部分で世界中の様々な文化遺産もストーリーの中で紹介され、それが重要なファクターにもなっているので、興味深く世界の歴史も学ぶことができる漫画です。ミステリー的な要素もありとても面白いです。(40代男性)
<古代ギリシア>ヒストリエ
作者:岩明均
《あらすじ》
舞台は紀元前。奴隷の身分にありながら、豊かな教養と観察眼、判断力、そしてそれらを駆使して行動を起こす度胸を兼ね備えた、不思議な青年・エウメネスがいた。あの偉大なる哲学者・アリストテレスの逃亡を助けたりしながら、彼が目指していたのは、「故郷」と呼ぶカルディアの街……。のちにアレキサンダー大王の書記官となるエウメネスの、波乱に満ちた生涯を描いた歴史大作が登場!
マケドニア王国書記官エウメネスの波乱万丈の半生を描く壮大な物語
現在進行形で連載中の漫画。古代ギリシャ時代、大帝国を築いたアレクサンダー大王のお話をマケドニア王国の書記官エウメネスの立場から語られる物語。
当時の風習や習慣、価値観などが学べて主人公エウメネスの人物像にも好感が持てる。壮大な歴史スペクタクルで非常に面白く続きが気になるのだが連載のペースが遅く完結を見れるか不安がある。(40代男性)
<古代ギリシア>アレクサンドロス
作者:安彦良和
《あらすじ》
かつて、地中海からインドにかけて、壮大な大帝国を築いた青年がいた。その名は、アレクサンドロス――。
マケドニア生まれの一青年を「世界」の涯へと駆り立てたものは一体何だったのか? 友人で部下のリュシマコスの目を通して描かれる、大王の知られざる真実の姿とは――。
アレクサンドロス大王やギリシャの歴史について学べる作品
この作品は、ユーラシア大陸を支配したアレクサンドロス大王の人生を描いた作品であり、世界の中でも特にギリシャの歴史について詳しく描かれています。
アレクサンドロスは傲慢な支配者のようなイメージを持たれることが多いですが、なぜそう思われるような人物に育ってしまったのか、どんな環境で過ごしてきたのかがよく分かりました。アレクサンドロスの周りにいる人たちとの人間ドラマとしても面白い作品です。(20代男性)
<15世紀ヨーロッパ>乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ
作者:大西巷一
<あらすじ>
1420年、ボヘミア王国。戦争により家族を虐殺された12歳の少女シャールカは、フス派義勇軍の英雄ヤン・ジシュカに導かれ、仲間たちと共に反カトリックの戦いに身を投じていく。15世紀、中央ヨーロッパで起こり「宗教改革」の端緒となった「フス戦争」をモチーフに、少女の視点で、史実に基づいた凄惨な戦争を描く歴史巨編!!
宗教戦争を描いた物語
15世紀の東ヨーロッパを舞台に宗教と国家の覇権争いのフス戦争を題材にした漫画。
異端狩りの騎士団に村が襲われ、戦火から一人生き延びた主人公の少女、シャールカが傭兵団に拾われて反カトリック派の勢力として生きていく。
傭兵と農民による兵士で組織化され銃を初めて実戦投入した戦闘が多く,性奴隷、性暴力を含めた戦争の実態をリアルに描いている。(40代男性)
<15世紀イタリア>チェーザレ 破壊の創造者
作者:惣領冬美
<あらすじ>
「私の母は娼婦――そして父は怪物だ」15世紀のイタリア、ルネッサンス時代。現代政治学の祖・マキァヴェッリに「理想の君主」とまで謳われながら、歴史の闇に葬られた英雄チェーザレ・ボルジア。争いに向かおうとする不穏な時代に、全ヨーロッパ統一という野望を抱いた男の戦いの物語。本邦未訳『サチェルドーテ版チェーザレ・ボルジア伝』(イタリア語原書)を精査し惣領冬実が描く、華麗なるルネッサンス絵巻!
美しくて残酷なルネサンスを堪能できる作品
ルネサンス期イタリアを舞台にした美麗な作品。もともと塩野七生さんの小説『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 』が好きでこの時代に興味があったので手に取りました。
キャラクターはもちろん、背景、小道具など細かなところにまで考証が行き届いていて、この時代に対する解像度があがりました。また子供の頃リボンっ子で惣領冬美先生のラブコメも大好きだったのでうれしい再会でした。(50代女性)
<中国 春秋戦国時代>史記
作者:横山光輝
<あらすじ>
幼少時から天才の誉れ高かった司馬遷。その才能は誰もが認めるものであっ たが、漢の官僚となってからは、長く不遇の時代が続いた。しかも彼の才覚がようや く認められつつあった頃、その身に悲劇が起こる。武帝の逆鱗に触れ、男根を切り取 られるという屈辱的な刑罰"宮刑"に処せられてしまったのだ。だが"過去の歴史を 後世に残さなければならない"という、尊敬する父の遺志を継ぐべく、司馬遷は発 奮。武帝も刑は与えたものの、彼の才能を高く評価していたので、司馬遷のために 「中書令」という新しい役職を作る。司馬遷は、宮廷の書を自由に見ることのできる この役職をフルに利用し、歴史書の執筆に取り組み、約10年の歳月ののち、全130巻 にも及ぶ歴史書を書き上げた。彼が命を懸けて記した一大歴史書『史記』は、こうし て完成したのである…
古代中国の英傑達の活躍を表した作品
紀元前の古代中国を舞台した作品で、時代は春秋戦国時代時代~秦の天下統一~漢帝国成立~前漢の序盤までです。実際の史記という書物に基づいて作られた作品であり、その為に様々な人物に焦点を当ててストーリーが展開されていきます。
現代でも死語とならず使われている言葉「国士無双」「完璧」「臥薪嘗胆」「四面楚歌」等の故事の元が紹介されていますので、色々と為になって面白いです。(50代男性)
<15世紀ヨーロッパ>チ。―地球の運動について―
作者:魚豊
<あらすじ>
舞台は15世紀のヨーロッパ。異端思想がガンガン火あぶりに処せられていた時代。主人公の神童・ラファウは飛び級で入学する予定の大学において、当時一番重要とされていた神学の専攻を皆に期待されていた。合理性を最も重んじるラファウにとってもそれは当然の選択であり、合理性に従っている限り世界は“チョロい”はずだった。しかし、ある日ラファウの元に現れた謎の男が研究していたのは、異端思想ド真ン中の「ある真理」だった――
一つの夢の実現のために紡ぐ
15世紀のヨーロッパの国々の話です。
テーマは有名な地動説を証明する話となっており、物語自体はフィクションではありますが、具体的なストーリーを付け加えることで、興味を惹く作品になっていると思います。絵はあまり上手くないと思いますが、ストーリーが面白いので読んでいられます。
命をかけてでも証明する、一見無謀にも思えるようなことですが、世界観に没頭してしまいます。(30代男性)
<帝政ロシア>女帝エカテリーナ
作者:池田理代子
<あらすじ>
北ドイツの地方貴族の娘ゾフィー・フォン・アンハルト=ツェルプストが、深い教養と知性を武器に、ロシア帝国ロマノフ朝・第8代ロシア女帝エカテリーナ二世となり、絢爛たる運命を切り開いていく姿を描く。原作はアンリ・トロワイヤ。
ロシア人の血を持たないロシア女帝の物語
18世紀後半、帝政ロシアに女帝として君臨した、ロシア人の血を一滴も持たないドイツ人の少女が女帝となり、歴史を駆け抜けていく様を描いた漫画です。
偉人史としてよりも、少女がうぶな恋をし、裏切られ、愛に翻弄され、裏切って、男を翻弄していくひとりの女性の生き様の物語としての側面が面白いです。時代や立場が違えど、共感するところも多いです。
世界史としても帝政ロシア史としても花形の時代なので、非常に歴史の勉強にもなります。古い少女漫画ですが、短いですしおすすめです。(30代女性)