『後宮』が舞台のおすすめ小説

2023年10月17日

後宮が舞台のおすすめ小説

『後宮』が舞台の面白くておすすめ出来る小説を集めてみました。
リアルな中国の歴史小説よりも、中華風のファンタジー小説が多くなりますが、異国情緒に溢れ、後宮独自の風習に日常とは違う世界観、そして宮廷の陰謀と情熱が交錯する舞台で繰り広げられるストーリーが面白い「後宮」小説。
そんなおすすめの後宮が舞台となる小説を6作品ご紹介します。

薬屋のひとりごと

作者:日向夏

薬屋のひとりごと

<あらすじ>
大絶賛を博したあの痛快ミステリーが待望の文庫化。中世の東洋を舞台に「毒味役」の少女が宮中で起こる難事件を次々に解決する。

ひとりごと多すぎな物語

時はまだ、文明があまり発達していない大陸での出来事。薬師の養父に育てられながら花街で暮らしていた主人公マオマオは後宮、つまり帝の女性たちの世話係となる。
花街・後宮といずれも美女が集う集団の中で生活をしているのだが、マオマオの興味をひくものは豪華な服でも秀才な男性でもなく、薬学や知識なのだ。まずこの対比構造が面白い。あえて周囲との差を表すことによって、主人公の異質さが際立っていく。

女性の薬師など、まだ認められないであろう時代設定であっても、その実力と洞察力、行動力に周りの人間は頼ることになる。後宮を舞台にすることで、女同士の熾烈な戦いを自然に描くことができ、マオマオの活躍が止まらないため、読んでいて飽きることがない。舞台が後宮なため、美女や華やかな衣装も魅力のひとつだ。(20代女性)

後宮の烏

作者:白川紺子

後宮の烏

<あらすじ>
後宮の奥深く、妃でありながら夜伽をすることのない、「烏妃」と呼ばれる特別な妃が住んでいる。その姿を見た者は、老婆であると言う者もいれば、少女だったと言う者もいた。彼女は不思議な術を使い、呪殺から失せ物さがしまで、何でも引き受けてくれるという――。時の皇帝・高峻は、ある依頼のために烏妃のもとを訪れる。この巡り合わせが、歴史を覆す「禁忌」になると知らずに。

烏妃の謎を解明していく物語

様々な立場の人々の思惑が渦巻く後宮で、失せ物探しから呪殺まで行う烏妃という夜伽を行わない特別で異質な存在を取り巻く中華風ファンタジー。
烏妃、帝、宦官…それぞれに抱えている想いがあり、関係が深くなっていくことによりそこに変化がみられるが、変化に対しての心理描写が丁寧に描かれており、引き込まれる。ファンタジーの他にもミステリーのような謎解き要素もあり、色々な面から楽しめる小説。(20代女性)

後宮ファンタジー小説

アニメがミステリアスでありながらも、後宮という日常も描いていて面白かったので、原作である小説も読んでみましたが、アニメでは尺の都合で削られた部分も、小説ではちゃんと描かれていたので、小説よりもこちらのほうが世界観が分かりやすくて面白かったです。
寿雪の魔術で事件を解決するので、ミステリとは言い難いですが、その背景にある物語や、寿雪や高峻の過去が仄暗いのが良い。(30代女性)

「後宮の烏」の関連テーマ

後宮小説

作者:酒見賢一

後宮小説

<あらすじ>
時は槐暦元年、腹上死した先帝の後を継いで素乾国の帝王となった槐宗の後宮に田舎娘の銀河が入宮することにあいなった。物おじしないこの銀河、女大学での奇抜な講義を修めるや、みごと正妃の座を射止めた。ところが折り悪しく、反乱軍の蜂起が勃発し、銀河は後宮軍隊を組織して反乱軍に立ち向かうはめに……。さて、銀河の運命やいかに。第一回ファンタジーノベル大賞受賞作。

しがない生まれの一人の少女が皇后になるまでの物語

1600年代の中国。
新たな皇帝の後宮を作るために、中国全土で宮女の募集が行われた。天真爛漫な主人公は「三食昼寝付き」という条件に惹かれて、後宮に入るが……。

個性的な後宮の面々とのふれあいを通じて、世の中が混乱している激動の時代を生き抜いた一人の少女の物語。
まず主人公の銀河のキャラクターがとても良い。生きるのに必死だった時代にあって、世の中の真理や国あり方などに興味を示し、自らの積極性と知性で、自立した女性へと成長していき、やがて皇后となる過程が眩しい。
なかなか姿を見せない皇帝や、旅の途中で知り合った自分の住む宮廷を襲おうとする反乱軍首領とのやり取りなど、登場する個性的な人物含めての物語はエンタメに溢れているし、非情でもある。
単純な大団円とはいかない辺りに激動の中国を舞台にした話の奥行きを感じる。
人物ありきの歴史的小説が読みたい方にはオススメの一冊だと思う。

少女の後宮内での成長物語

まだ幼さの残る天真爛漫な少女が、後宮内で宮女の教育を受けて成長していくストーリー展開が良かったです。皇帝がいるような所とは違う場所で育った普通の少女が、徐々に様々な思惑もある後宮へと関わっていくので、あまり後宮といものに馴染みがなくても読みやすかったです。読み手も主人公と同様にあまり分からない状態から後宮というものを知っていく感じなので、親近感もわきました。(30代女性)

「後宮小説」の関連テーマ

彩雲国物語

作者:雪乃沙衣

彩雲国物語

<あらすじ>
貧乏お嬢様の新しいお仕事は、王様の教育係!?

世渡り下手の父のせいで彩雲国屈指の名門ながら、どん底に貧乏な紅家のお嬢様・秀麗。彼女に与えられた大仕事は、貴妃となってダメ王様を再教育することだった……少女小説の金字塔登場!

中華版シンデレラストーリー

架空の中華風国家「彩雲国」の貧乏名門貴族の長姫である主人公「紅 秀麗」。
彼女は乱れた国を憂い、幼いころから「官吏になりたい」という夢を持っていた。それが叶わぬ夢であると知りながら……。
そんな時、彼女の家に国の宰相が訪れる。彼曰く――後宮へ入り、王を改心させてほしい!!
報酬につられて任務を受けてしまった秀麗。
彼女の周りには、美形家人の?静蘭、王の双璧である藍楸瑛と李絳攸、謎のイケメンなどなど……。
癖のある男たちを振り回しながらも数々のトラブルに巻き込まれる秀麗。
彼女は無事、王の改心を成し遂げられるのか――。

「彩雲国物語」の関連テーマ

後宮饗華伝 包丁愛づる花嫁の謎多き食譜

作者:はるおかりの

後宮饗華伝 包丁愛づる花嫁の謎多き食譜

<あらすじ>
“偏食”皇太子と身代わり花嫁が紡ぐ、おいしい中華後宮ミステリー! 都で腕利きの料理人として働いていた鈴霞は、ひょんなことから皇太子・圭鷹の正妃に迎えられることになって――!? しかし、圭鷹は妻を愛せない。それどころか、誰のことも……。君王となるために周囲から心を閉ざし、自ら育てた奈落芋だけを口にしている“偏食”皇太子を前に鈴霞は!? 始まりは、偽りだらけの政略結婚だった……。身代わり花嫁の美味なる食譜(レシピ)が謎を解く、中華後宮恋物語。

美味しくてキュンキュンできるラブストーリー

腕利きの料理人として働いている鈴霞が名家のお嬢様の身代わりで皇太子の圭鷹の正妃になることから始まるラブストーリーにとってもキュンキュンします!
黒い思惑が蠢く後宮で起こるいくつもの事件を鈴霞が料理で解決していくことによる爽快感がありつつ、黒幕を予想しながらワクワク読むことができます!また、作中登場する料理もとっても美味しそうなのが良いです!(20代女性)

百花宮のお掃除係

作者:黒辺あゆみ

百花宮のお掃除係

<あらすじ>
前世の記憶をもったまま中華風の異世界に転生していた雨妹。後宮へ宮仕えする機会を得て、野次馬魂全開で乗り込んでいった彼女は、そこで「呪い憑き」の噂を耳にする。しかし雨妹は、それが呪いではないと気づき……

異世界転生で医療チートな宮女の物語

現代に似た世界で大往生し、異世界転生で中国に似た国に生まれた張雨妹(チャン・ユイメイ)は辺境の村で暮らしていましたが、ある日村長に後宮へ行かないかといわれ、二つ返事で引き受けます。
実は前世で華流ドラマにはまっていた彼女は、生で後宮を見られると喜んでいました。前世看護師だった知識をフルで活用して掃除係をしながら後宮内の人間関係や事件だけでなく、自分の生い立ちなどを解決していくストーリーです。(40代女性)

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