【女性におすすめ】読みやすい時代小説14選

2022年7月18日

女性向けの時代小説

天切り松闇がたり

作者:浅田次郎

天切り松闇がたり 1 闇の花道

<あらすじ>
夜更けの留置場に現れた、その不思議な老人は六尺四方にしか聞こえないという夜盗の声音(こわね)「闇がたり」で、遥かな昔を物語り始めた――。時は大正ロマン華やかなりし頃、帝都に名を馳せた義賊「目細の安吉」一家。盗られて困らぬ天下のお宝だけを狙い、貧しい人々には救いの手をさしのべる。義理と人情に命を賭けた、粋でいなせな怪盗たちの胸のすく大活躍を描く傑作悪漢小説(ピカレスク・ロマン)シリーズ第一弾。

帝都に名を馳せた「義賊」と呼ばれた者たちの物語

とある老人がいました。その老人は、留置場に入っていました。その老人は、とても不思議な雰囲気で、むかしの話しを語りはじめました。それは遠いむかしむかしの話しです…。
そのむかしの話し、それは大正ロマンと呼ばれるような時代のことでありました。その頃に、まだ「帝都」と呼ばれていた所で何かと名を馳せていた者たちがおりました。それは、「義賊」と呼ばれる者たちでした。いわゆる怪盗=盗賊です。その怪盗たちの痛快な、粋な、物語です。(50代女性)

「天切り松闇がたり」の関連テーマ

火の姫 茶々と家康

作者:秋山香乃

火の姫 茶々と家康

<あらすじ>
太閤、逝く! 「なにわのことは夢のまた夢」と幼い秀頼と於茶々をのこして。豊臣秀吉なき世、天下をねらう徳川家康は、あらゆる謀略を巡らし豊臣家を追いこんでいった。秀吉の正妻・北政所(於祢)をたぶらかし御袋様(於茶々)と対立させ、石田三成を逆臣として「関ヶ原」の戦で打ち破る。三成なき豊臣家は、ひたすら家康の策謀によって滅亡へ道、そして最後の戦、大坂・夏の陣へとむかった。「茶々と戦国武将」シリーズ第三弾、堂々の完結!

乱世をしなやかに生きた茶々姫の物語

火の姫は、信長、秀吉、家康と3部作の作品です。頼る者のない中、乱世を強くしなやかに生きてきた茶々の姿が描かれています。特に家康の部では、夫の友も次々と去る中で子供と家を守る茶々と、石田三成の姿が印象的です。茶々から見た三成と、家康から見た三成の姿があまりにも違い、見るものが違えば物事や人物は大きく違うのだと改めて思わされました(40代女性)

千利休とその妻たち

作者:三浦綾子

千利休とその妻たち

<あらすじ>
三好長慶を異母兄に持つお稲は、武力の強さにあこがれ、茶の湯の天才である夫・利休を軽んじていた。利休はそれでも家族を大切にしていたが、能の天才・宮王三郎の妻女・おりきに出会い、激しく心を奪われてしまう・・・。
利休の、反権力的な堺町人文化の一頂点でもある茶の湯の道を極めていく縦軸と、おりきへの激しい思いを横軸に、戦国時代を描いた歴史長編。精神の自由と情熱をつらぬく強さを持った男の半生記でもある。

「男女の愛とは? 愛ある夫婦とは?」を教えてくれる物語

既婚者が、遅まきながら「この人こそ」と心で感じてしまった異性と出会った時、以後どう生きて行くべきかを考えさせられる小説です。
価値観の全く違う現在の伴侶。密かに思慕する人への奥深い配慮。社会的立場上、表に出せない二人の女への思い。
千利休の生涯を通じて、男女の出会いのそんな悲喜こもごも、喜怒哀楽が描かれています。

そして最終的には、人生の根幹にまで及ぶような影響を与えてくれる、最良最高の伴侶の典型のひとつを観ることができます。結婚願望のない若い人が驚くほど多くなっている昨今、女性はもちろんのこと、男性にも是非お勧めの一冊です。(60代男性)

坂の上の雲

作者:司馬遼太郎

坂の上の雲

<あらすじ>
維新で賊軍とされた伊予・松山に、三人の若者がいた。貧乏士族の長男で風呂焚きまでした信さん(後の秋山好古)、弟で札付きのガキ大将の淳さん(真之)、その竹馬の友で怖がりの升さん(正岡子規)である。三人はやがて、固陋なる故郷を離れ、学問・天下を目指して東京に向かう。しかし、誰が彼らの将来を予見できただろうか。一人は日本陸軍の騎兵の礎をつくり、一人は日本海大海戦を勝利にみちびき、さらに一人は日本の文学に革命を起こすことになるのである。

軍人,庶民の生き様を表した物語

司馬遼太郎さんの本は男性向けのものが多いと思われがちですが、女性でもすごく読みやすいものが多いです。特に,坂の上の雲は、日露戦争時代に生きる人々、軍人の生き様だけでなく、その時代に生きた歌人である正岡子規さんも登場人物に出ていたりと戦争ものの物語だけでなく,庶民の生活にも触れていて馴染みやすいです。事細かに風景やその時の背景も描かれているのでわかりやすいです。(40代女性)